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handsomeとlittle girl
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慰めることはあまり得意じゃないらしい。
だけどその分なんだか心に重く染みたような感覚に俺も照れくさくなる。やっぱり東條さんは優しい。
「ありがとうございます」
お礼を言うと、少し微笑まれた。東條さんの笑顔が結構好きだったりする。
「こーちゃん!背中!おしておしてー!びゅんびゅんするの!」
ウタちゃんはきゃっきゃ笑いながらブランコを揺らし始める。
きいきいと錆びた鎖が悲鳴をあげた。子どもながらにパワフルな漕ぎ方だ。
「はいはい。なんだったらアンタの背中も押してやろうか」
「子ども扱いしないでくれますかね!?」
タバコに手を伸ばそうとした東條さんだったが、ウタちゃんの前だということを思い出して小さく息を吐いた。
行く当てを失ってなぜか俺の頭の上に下ろされる。
言葉なんてなくても、東條さんの掌の温かさに俺はなんだか悩んでいたのがばからしくなったのを感じたのだった。空はまだ青い。
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