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kissmarkの所有権
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甲斐田についていくと、千晴と菊次が立ち話をしている場面に出くわした。
二人はささっと反射的に壁に身を隠す。ここからではギリギリ千晴が何を話しているのか聞こえないが、会話の中身はさほど問題ではない。千晴と話すことが目的なら息を潜ませなくとも直接話しかければいいだけだ。距離が多少あっても解決できる事柄だった。
「見てください千晴様の首筋を」
淡々と指示を出す甲斐田に従い赤松は視線を首筋に這わせる。黒い髪の下から見える肌の白さが艶っぽく覗いている。陶器のように滑らかさを放つ肌に思わず生唾がなった。口元を拭う赤松を甲斐田は心の底から侮蔑した眼差しで見据えていた。
「んーいやー本当に肌白いよねーしかも綺麗なうなじーなめちゃいたいなー」
「私は食べちゃいたいぐらいですけどね。違います。もっとよく見てください。グラサン外せかち割るぞ」
苛立った様子で命令されしぶしぶサングラスを外す。唐突に多彩になった景色が眩しい。薄い赤のフィルターに目が慣れていたのでしょぼしょぼする。
じっくりと舐めまわすように眺めていると、何かを感じ取った千晴がぞわりと背筋を震わせながら首に手を添える。
菊次の口がどうしたと動く。なんでもないと苦く笑って千晴は感じた違和感を放置した。
あまりにもねっとりとした視線を送った赤松の腹に肘を突っ込み制裁を加える。直撃した激痛にしかし声を上げなかったのは流石だと言えよう。
「分かりましたか。貴方の過ちを」
脂汗まで滲ませる赤松に冷淡な声ではき捨てる。痛みで答えるどころか顔を上げることすらもできない赤松。呼吸を整え吐き気を堪えながらサングラスをかけなおした。
「うっううんーよくわかんなかったよーやっぱり坊ちゃんはエロい体してるなってこと以外はー」
「一遍死んできますかこの万年発情期の犬畜生が」
「お願い謝るから脳天に空手チョップだけはやめてー甲斐田さんのは本当に昇天しそうになるから昇天チョップだよ凶器だよー」
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