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kissmarkの所有権
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「物分かりが悪いですね。あんなもの一目見たらパッと理解できるでしょうに。ここの味噌が足りてないんですよここの味噌が」
「あいだっ!ぐりぐりこめかみをえぐってこないでー!ほんと痛い!本当に痛いからー!」
「中身が足りてない証拠です。一度勝ち割って詰め込んでみますかそうしたら多少はマシになるかもしれません。馬鹿は馬鹿に変わりないでしょうけど」
「辛辣すぎない!?」
「何騒いでんだお前ら」
小声で言い争っていたつもりがいつの間にか大声になっていたらしい。騒ぎに気付いた千晴が訝しげに甲斐田と赤松を見比べている。
ドエムが190センチに近い男を小突きまわして苛めている図は違和感を誘う材料にしかならない。最初は不思議そうにしていた千晴だったが異様な雰囲気にだんだん疑うようなまなざしに染まってきた。
「あっえっとね!うーんとうーんとー組長に用事があってきたんだー!そしたら坊ちゃんと話してたみたいだからー話し終わるまで待ってたのー」
「へーそうなのか。それじゃあもう俺終わったからいいよ。じゃあな」
慌ただしい嘘を千晴はあっさり納得してしまう。それでいいのかと突っ込みたくなったが黙って見逃してくれるならそれにこしたことはない。すたすた歩き去っていく背中が見えなくなるとホッと胸をなでおろす。まさか変な眼でうなじを見て欲情していたなんて言えるわけがない。
赤松は傍を通り抜けていく千晴を無意識に視線で追っていた。その際、気づいてしまった。
「分かりましたか」
「うん、なんか赤くなってたね首ー」
千晴の白い首筋にまるで証を残したかのように刻まれていたうっ血の跡に。まるで、キスマークみたいだと赤松はやけに冷え切った脳みそで考えた。
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