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kissmarkの所有権
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「何で俺も呼ばれた」
新しく加入した人物が不満げに唸る。
とてつもなく不機嫌な東條に、赤松はにこにこ笑いながら彼の肩を強く叩いた。うっとおしそうに赤松の手を払いのけ、ふぅと疲れた息を吐き捨てた。煙草が恋しくて仕方がない様子だ。ここで吸うわけにもいかないしやるせなさを誤魔化すすべもなく、東條はもう一度ため息をついた。
「東條さんだけ逃れるなんてずるいじゃないー?みーんな容疑者なのにさー逃げようたってそうは問屋がおろしても俺が許さないからー残念でしたー」
「どうせてめえがヤッたんだろ大人しく殺されてろ」
「やはり怪しいのは赤松の屑だと私も思います」
「俺も同意だ」
完全に巻き込まれた形になった東條の一言に、甲斐田と菊次も次々に声をあげた。
「待ってよさっきから不思議だったんだけどさーなんで俺ばっかり疑われてんのさー怪しいなら甲斐田さんもそうでしょー?臆病でヘタレな東條さんだってがおーってなった可能性もあるしー組長だって………あっなんでもないから小刀投げつけようとするのやめてほしいなー」
「普段のあなたの態度からしたら疑うのが妥当だと思いますが」
「日ごろの行いの悪さだろ」
反論を見事に打ち砕いた冷静な二人にぐぬぬと歯を食いしばる。
自分以外の三人は明らかに赤松を疑っている。
いくら口が達者な赤松だろうが、頭のいい三人相手に対等な論争すら出来るとは思えない。どうにかして味方を作らなければ明日冷たくなって発見されるのは自分に他ならないのだ。
くるりと甲斐田へと体を向けて、赤松はにやりと口角を釣り上げた。ターゲットロックオン。不敵な音声が甲斐田に標準を合わせた。
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