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Lie
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「じゃあ質問させていただきますね。これを手首に巻いてください」
「えっ俺がされる側かよ」
機械に接続されたリストバンドのようなものを手渡される。
これを手首に巻いて脈を調べるんだろうか。
俺には理解できない仕組みになっているのかもしれないし、どうやって判明させているのかだなんて考えても分かるもんじゃない。科学は苦手なんだ。
「嫌ですか」
「嫌とかじゃねえけど………」
よくわからない機械の第一被験者になるっていうのが不安だった。だけどそんなへたれ見たいなところ甲斐田に見せたくないし、不承不承先に試してやる。
これ電気とか流れてこねえよな。ちょっとビビりながらリストバンドを手首に巻きつける。テープをびりってはがす音が苦手だ。
「巻いたぞ」
「では質問します。昨晩貴方は何をしていましたか」
「あーなんだろう何してたって漠然だな」
たとえばそれは何時から何時までの出来事なのか。曖昧な定義に
「たとえば好きな人のことを思い胸が焼けるほど苦しくなりなかなか寝付けず踏まれるところを何度も想像して高ぶりを抑えたとか。そんな些細なことでもいいんです」
「するわけねえだろそんなこと!」
「すみませんそれは私でした。ちなみに勿論好きな相手とは貴方です」
「聞いてねえのに答えんじゃねえ!気持ち悪くなってきやがった!つーかこんな質問で嘘かどうか分かるかよ!もっとこうイエスかノーかで答えれる質問にしやがれよ!」
もう甲斐田にまともな質問ができるって思った俺が間違いだった!
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