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bear candy
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「ちょっとっ東條さんっクマさんっ!!!!!クマさんってあははははは!!!!!!!!!!!ハッハッハッー!ヒー!!!お腹よじれる!!!!!子どもじゃないんだからさー!!!クックマさんのやつでって!!!!ハーーー!ぎゃっはっはっはっ!あっお腹つりそう」
「うるせえ黙れ!!!!!!ぶっ殺すぞ!!!」
赤松の座るイスを乱暴に蹴りあげるが笑いが止む気配はない。それに東條さんの顔が真っ赤なので迫力もクソもなかった。
「あークソ!いつものくせで...!!」
顔をおおって失言に後悔をする東條さん。
言葉の意味を考えてみると、きっとウタちゃんと話すときはクマさんや、ウサギさんといっているんだろうか。子ども相手だしまぁありえなくもない。
でもウタちゃんと目線を揃えてウサギさんと呼んでいる東條さんを想像すると、とてもシュールだった。
かくいう俺も爆笑してる赤松を諌めることはできない。ちょっと笑いそうになるところを必死に押さえ込んでいるからだ。
クマさんは想像以上に腹筋にきた。いかんいかん!笑ったら東條さんに悪いじゃないか!
ぷるぷる我慢してると赤松を蹴っていた東條さんがこっちを見る。ぎくりと肩をこわばらせ明後日の方向を眺めた。もれでる笑いがぷっともれてしまい慌てて口を抑える。
「アンタも笑ってんのか」
「すっすみません...!」
おっかない顔をして問い詰められ思わず吐露してしまう俺。あっ口が滑った。こんなもん笑ってたと認めるようなもんじゃないか!
怒り狂うかと思ったが東條さんは怒らず逆に勢いをしぼませて小さな声で言う。
「...今のことは、忘れてくれ」
顔を赤くして歯を食い絞りそう言った。羞恥に震える東條さんを、見るのは初めてで年上の筈なのにどこか、可愛く思えてしまって謝りたくなった。
ちなみにまだ笑いがとまらない赤松には本気でキレて東條さんは机をひっくり返した。
きらきらと光沢を放ちながら舞っていく色とりどりのキャンディたちがやけにきれいだと思った。
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