アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
22、気になる友 一颯side
-
その日の夕方、
やはり男から告白された。
でもいつも通り断ってきた。
相手からではなく、自分からを守るために。
玄関を出て、正面口に近づいてきた時、校舎の裏から声がした。
「…なぁ、お前って本当にヤらせてくれんの?」
「えっ?」
「誰でもヤれるって聞いたけど」
「…別に、誰でもって訳じゃ…」
「ヤれるってのは合ってるみたいだな」
「楽しませてくれよ、俺たちを」
「っ、や、やめて、っ、…あああっ」
「あははは、良いじゃねぇか。大きくなってんじゃん。…なぁ、触って欲しいんだろ?なぁ……ほら」
「んんっああっ!!っんん、ちょ、っと、ああっ」
……僕は気になって見てみた。
あの男…確か、鷺宮梓馬だっけ。
その周りの男たちは…あぁ…捕まえたいって言ってた奴らか。
…嫌がってるみたいだし、助けてあげるか。
「そこで何してんだ!」
「…っ?!九条かよ。人気者のお出ましか。ふっ、正義の味方って奴か?」
「鷺宮くん、嫌がってるじゃん。やめてあげなよ」
「っ、…行くぞ」
男たちは逃げてった。
はぁ…あいつら、本当にバカだな。
「あ、あの、九条くん。ありがとう、助けてくれて」
「いや、別に。……大丈夫か?」
「多分…ああっ!」
「おっと、…危ねぇな」
鷺宮は崩れ落ちるように座り込んでしまいそうになり、僕が支えた。
「あ、ありがとう…ごめんね、迷惑かけちゃった」
「別に迷惑なんかじゃ」
「ありがとう。じゃあ、またね」
「…気をつけて帰って」
「うん、ありがとう」
……鷺宮梓馬、なんか気になる。
2組だったよな
これから話しかけてみるか?
今日のこともあるし、僕がいれば守れるし。
…よし、そうしよう。
翌日、僕は休み時間に鷺宮の様子を見に行った。
「梓馬、大丈夫か?」
「…うん…瑞貴、ごめん…まだ怖くて」
「いい、気にすんな。…ったく、誰でもいいって訳じゃねぇのに…マジで腹が立つんだけど」
「……瑞貴…昨日…そのあと…雪見に…」
「……そっか、別に俺は妬かねぇよ?笑」
「…笑 しばらくは…やめておくね…ごめんね」
「別に構わねぇよ。それに俺はそんな性欲にまみれてねぇから笑」
「そっか…笑」
…笑ってる。横に居るのは赤羽瑞貴だっけ。ふーん、梓馬の傍にはあいつがいるのか。
「…あ、えっと、九条くん。昨日は…ありがとう」
「っ?あ、まぁ、少しは楽になったみたいだな」
「うん…少しは、ね」
「なんだ?お前ら知り合いか?」
「さっき話したでしょ?助けてくれた人が居るって」
「あー…九条のことか。ありがと、梓馬を助けてくれて」
「い、いや、別に」
「…なんだよ、梓馬。俺のこと見つめて。何か言ったか?」
「ううん笑 なんか、瑞貴が他人に感謝するところ初めて見たから笑」
「…なんだよ、それ笑」
「ははは(笑)」
仲良いんだな、この2人。
梓馬と仲良くなりたい。
「なぁ鷺宮、友達になってくんね?」
「…?いいよ」
「まじで?よっしゃ」
「あー!梓馬!何でだよ!お前には俺が居るだろーよ!」
「ふふ(笑)いいじゃん(笑)」
「そういうお前に妬けんだけどなぁ……」
「独占欲強いね瑞貴(笑)」
「悪いかよ(笑)」
「いや、別に(笑)」
…梓馬の笑顔、癒されるな。
可愛い。この顔を赤羽はいつも見てるんだな。僕ももっと見てみたい。
よろしくな、梓馬。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
24 / 24