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同盟パーティー!①
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「ああ!もうそんな時期だよね、そろそろ準備を始めなくちゃダ。」
「今は我々の魔力も高まっているし、いつもより盛大にするのも良いかもしれぬな。」
仕事を終えてビアリーと共に部屋に戻ると、浮かれたおっさん達がいつもよりテンション高めに話をしていた。
「何の話?」
二人は同時ににこにこしながら俺達の方を見た。
「パーティーをやるのサ。」
「君は初めてだったか、毎年行っているアンデッド族とヴァンパイア族の結束を深める同盟パーティーだ。」
アンデッドどヴァンパイアが同盟関係なのは知っている。それぞれの王であるこいつらも仲がいいし、人間との戦いになると共闘しているらしい。
だが、確かに実際に交流らしい交流は見た事がない。そんな行事があったとは知らなかった。
ビアリーと一緒にドストミウル達がいるソファーに座った。
「どこでどうやってやるの?」
「今年は、ドストミウルの家でやる番だよネ?」
「うむ、そうだったな。屋敷にヴァンパイア達を招きパーティーをする。」
「やかましそう...それって俺も出なきゃダメ?」
パーティーとか祝い事とかそういう人が集まる賑やかなのはあまり得意じゃない。というかいい思い出もないし。進んで出たいとは思わなかった。
横にいたビアリーが俺の服を引いた。
言葉が分からない俺に言いたい事がある時はこうしてくれる。
「なにビア、お前もしかしてパーティーしたいの?」
ビアリーは目を輝かせてうなづいた。
「そりゃそうだよネ!パーティーは楽しいものだもん。あ、でも、カノルはどうするの?使用人として出るならパーティーの用意の仕事しなきゃだし、ドストミウルの伴侶として仕事無しにする?」
「使用人としてでいいです。」
「いいや、初めてなのだ。仕事は他のものに任せて私の...」
ドストミウルは何故だか目をそらせて口ごもった。
「なに照れてんだよ気持ちわりぃな!いいって別に、俺そういうわいわいしたの嫌いだし、仕事しながらビアリーの世話してるよ。」
「って言いながら、当日はサボってそうだけど...」
「んー、否定は出来ねぇな。」
イフの疑いの目に苦笑いで返してやった。
「ま、その辺はそっちで話し合ってヨ。我々もゆっくり準備を始めておくからサ。」
「うむ、そうだな。」
俺はそんな二人を横目に席を離れた。
シャワーを浴びようと浴室に向かうとビアリーが付いてきた。
「風呂入ってくんね。ビアも寝る準備しておけよ。」
ビアリーは頷くと手をふった。
俺は浴室に入るとパーティーの事を考えた。
どんなもんかは知らないけど、面倒事が無ければいいなと思った。
「あ、ビアリーにパーティードレスでも仕立ててやるか!」
ま、仲間内のパーティーだし酷いことにはならないだろう。
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