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JGっていいな①
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最近トラウマから来る症状の落ち着いているカノルを連れ、ドストミウルは人間の街へ来ていた。通りに面したカフェで人通りを眺めながら飲みものを頼み休んでいた。
通りには数名若い女性が歩いていた。十代後半の彼女らは言わゆる学生で、みな同じような制服を来て楽しそうに笑いながら歩いている。
「やっぱ、女子学生っていいよな。」
白地のシャツに、ラインの入った襟、胸元には校章の入ったリボン、短いスカートに揺れる髪。
カノルは彼女達を目で追っていた。
「む、今日は目移りが激しいようだな。」
「アンタと違って健全な男子なんで」
「女性経験もないのに?」
「...」
「無いから余計にという訳か」
「喧嘩売ってんのか?」
グローディアはくすくすと笑った。
また通りに視線を戻すと、今度はグローディアが目を細めながら違う制服の女子学生を見つめていた。
「確かに...目の保養になりそうだ。」
「へっ!?...アンタって女に興味あったっけ...」
カノルはやや焦った表情で向かいの彼を見つめた。
「ははっ、冗談だよ。でも君にそうやって妬かれるなら女性を見るのも悪くないな。」
「っ、妬いてねぇっつの...」
カノルは少し赤くなりながら、バツが悪そうに視線を逸らした。
「だぁーーっ!また負けかよ!」
ここはドストミウルの部屋。
今夜はドストミウルを相手に俺はボードゲームをしていた。
そして俺は今日も勝負に負けていた。
いい趣味になるだろうとイフがくれたものだが、何故かこの手の戦略ゲームをやらせるとドストミウルは強い。
普段間抜けでアホっぽい癖にこういうのが強いなんて非常に腹が立つ。まあアンデッドを率いてるくらいだから、本来はこのくらい頭が良くないといけないのだろうけど。
「これで私の100勝だったかな?」
「え?ウソ、まじでそんなに勝った?」
試合を眺めていたイフが盤の端から紙を取り出し眺める。
「ほんとだ...カノル、君、全然勝ってないじゃん。」
「俺は肉体派なの!」
イフは呆れたように鼻で笑った。
「キリが良いし、負け続けのカノル君には罰ゲームか何か用意した方が面白そうだネ!」
「聞いてないからそんなルールは通用しません。つか、それならドストミウルにご褒美とかでいいじゃんなんで俺だけに不利なの?」
「ご褒美...」
「てめぇ、アホな事考えるんじゃねぇぞ!」
虚空を見上げたドストミウルにカノルは一喝を入れた。
「100回も負けた人に発言権はないよネ。じゃあ、カノルがドストミウルのお願いを一つ聞くなんでどう?」
「うむ、面白そうだ。」
「絶対ろくな事言わねえじゃん。やだよー」
嬉しそうにしているドストミウルに反し、カノルは眉間にしわを寄せて肩を落とした。
「逆に今度カノルが100勝積み重ねたらドストミウルに言う事聞かせられるヨ!」
カノルは視線を落として少し考えた。
それは凄く楽しそうだ。仕方ない、その時のために今回は少し嫌な思いを受けてやる事にした。
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