アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
JGっていいな②
-
あれから2週間程して、唐突にゲームの100勝祝いを要求された。
それは日が昇り始めた頃で俺は仕事も終わり、ビアリーも寝室で眠ったところだった。
「今日?仕事も終わった所だし...まあ内容にもよるけど別にいいよ。」
「本当かね!それは良かった、では君にお願いがある。」
どうせちょっと遠く街にデートに行くとか、2人だけで過ごそうとかそういう臭い感じの演出をゴリ押しされるのではと俺は思っていた。
「君に着て欲しい服があるんだ。少しの間だけでもいい。」
「服?」
意外にもドストミウルの要求は服を着ることだった。
すっと部屋の隅に消えた骸骨は何やら紙袋を持ち出し、その中からゴソゴソと服を取り出した。
「これを着てはくれないか!」
白地のシャツに、ラインの入った大きめの襟、胸元に紅いネクタイ、そして...短いスカート。
ドストミウルが提示したその服は紛れもなく女子学生の制服だった。
「...無理。頭おかしいのアンタ。」
俺が明らかに顔をしかめてもドストミウルは嬉しそうに浮遊しながら服をひらひらと揺らした。
「君のために特注で作らせたのだ。街で見かけた女学生の服を参考に君に似合いそうなデザインにアレンジさせた。」
特注だと...。つまりこいつ、街まで行って男が着る女物の制服を店に作らせたって言うのか!? 店はどういう顔で引き受けたのだろう、というかコイツはどんな顔で注文したんだ...いや、あのグローディア様なら爽やかな笑顔で注文してそうだけどさ。
顔を引き攣らせながら呆然とする俺に近寄って服をあてがい始める。
「やめろっ!ぜってー着ない!」
「ゲームの勝利祝いとはいえ、男と男の約束であろう?」
俺は目をふせた。まあ確かにそうだ。俺はこの件を1度は了承してしまっている。だが男と男のとか言っておきながら女物の服をチラつかせるなんてやっぱりおかしくないか?馬鹿なのマジでコイツ。
「カノル!」
「俺の女装なんか見て誰が喜ぶんだよ!」
「もちろん私が!」
「...」
今までに無いくらい嬉々としている死の王にもう何も言い返せない...これはとんだ茶番だ。
「カノル!」
「...。」
「カノル、お願いだ!」
「...っ、くそっ!少しだけだからな!部屋からは出ないし、お前以外には誰にも見られないようにしろよ!」
「カノル...!」
なんだか嬉し涙でも流してそうな珍しく高い声でドストミウルはそう言った。本当になんだコイツは...。
俺は呆れと自分の不幸に大きなため息をついた。
女子学生は目の保養になるとはよく言ったものだ。魅力的な女性があの可愛らしい服を着れば確かに輝いて見えるのだろう。
だが、女性にいまいち興味のない私からすればそうとは言いきれない。だが、あの装いの魅力なら分からんでもない。私好みの者が着ればきっと魅力的な姿に見えるのだろう。そう、いまの私からすればカノルのような愛しい者に。
「す、素晴らしい...」
清潔感のある白地のシャツ、顔を強調するような幅広の襟、胸元を彩る紅のネクタイ、太ももをより美しく魅せる短いスカート。そしてあまり露出させ過ぎないようにと選んだ膝上まで覆う長い靴下。
少し顔を赤らめたまま、不機嫌そうに俯く彼はこの身が震える程魅力的に輝いていた。
「これでご満足かよ、変態。」
恥じらいを捨てきれていない辺りがさらに私を疼かせた。
「とても、魅力的だ、カノル。」
色んな角度から見ようとドストミウルはふわふわとカノルの周りを飛び回った。
その動きで発生したささやかな風が、制服のスカートを揺らした。
「あっ、あんま動き回んなよ!」
そう言ってスカートの裾を抑える仕草がまた色っぽい。
「良いでは無いか、見ているのは私だけだ。」
「そうだけど、さ...」
「アレも付けてくれたのかね?」
ドストミウルはうつむくカノルの肩の辺りに近づくと小声でそう尋ねた。
「...」
「見ても?」
「ダメ、絶対ダメ。もう充分でしょ?もうお終い!」
そう言って後ずさったカノルの肩を掴み、ドストミウルは強引にベッドへと押し付けた。
その衝撃的で衣服は乱れ、めくりあがったスカートの脇から黒いレースの下着がちらりと見えた。
「もう耐えきれ無い。」
「やっ、やめろっ!女装で盛るなら女とやれば良いだろうがぁぁっ!!」
「君だから良いのだ。君じゃないと駄目なのだよ。女装がいいのでは無い、学生服がいいのでは無い、君が可憐な衣装を着る事良いのだ!」
ベッドに押さえつけられたまま目の前で熱弁されたカノルは、なんとも困り果てた顔でドストミウルを見つめていた。
「君だって満更でもないのだろう。」
スカートを少しめくると、カノルのそれは特注で作らせた黒いレースの下着を強く押し上げていた。 いつも見ているが、黒く繊細な装飾がこんなにも色味を増すだなんて思ってもみなかった。
「...こんなかっこさせるのが悪い。」
「期待しているかね。」
「...。」
カノルはバツが悪そうに視線を逸らした。
「いい思い出にしよう。いつも以上にゆっくりと、色んな角度から、奥深くまで君を溶かしてあげよう。」
「...」
「もちろんなるべく服は着たままで、だ。」
カノルは顔を逸らしつつ、視線だけでドストミウルを見る。
「身体だけが目当てですか旦那様?」
頬を赤く染めながら拗ねたように口を尖らせてそう言った。
ドストミウルはカノルの頬に優しく触れると、口枷を外し唇を寄せた。
「愛しているよ、カノル。今日も堪え切れないほどに君が愛おしい。」
カノルも目を細めてドストミウルを見つめると、牙の隙間に揺れる舌に唇を寄せた。
「...いっぱいよくしてよね」
紅いネクタイとスカートを乱れさせたままカノルは小さくそう言った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
44 / 70