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王様のいうとおり②
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「カノル、いい加減あやまったら?」
二人の仲を心配しているのはビアリーだけではなく使用人達も同じだった。完全に破局になったわけではないのだと誰もが分かっていたが、その険悪な空気と主の冷めた態度は気になっていた。
カノルとはよく話し一緒の仕事をすることが多いダティアリアはなんとかしようと話を切り出した。
「はあ?なんで俺の方からなんだよ。無駄に意地張ってんのはあっち。俺が謝る必用はないの。」
カノルはふて腐れたように口元を歪ませながらそう言った。
なんだ、皆あやまれあやまれって…。まるで俺が一方的に悪いみたいだ。こんな事を言ってきたのはアリアだけじゃない。まあ、王様であるドストミルウルに謝れなんて言えないからこっちに矛先が向くのは仕方の無いことなのだろうか。
「嫌いになったの?」
「だれを?」
「旦那様のこと。」
「嫌い…つか、腹立ってるだけ。」
「嫌いじゃないんでしょ?だったら早く仲直りして、また仲良くした方が毎日楽しいじゃない。」
「お前には関係な、」
カノルは体に違和感を感じて言葉を詰まらせた。
「カノル…?」
少し心配そうにアリアはカノルを見つめた。
「便所行ってくる。そこ任せるから、次俺は上やってるからな。」
アリアは頷くと駆け足でその場を去るカノルの背をしばらく目で追っていた。
カノルはトイレに座っていた。
先程感じた違和感を解消しようと思ったのだが、何故か音沙汰がない。
便意だと思ったのは気のせいだったのだろうか。
カノルは首をかしげながらトイレを出た。
宣言通りカノルは先程までとは違う場所での仕事に移った。周りに人気の無い階段の上の廊下だ。
しばらく掃き掃除を続けているとまた先程の違和感を感じた。しかも先程より強く、しっかりとした感覚でだ。
若干の痛みを伴うその感覚にカノルは思わず膝をついて座り込んだ。背を丸めて目を閉じると、その感覚に覚えがあることに気がついた。
尻の穴の中をゆっくりとたが長く細いものがうねりながら進む感覚。それはだんだんと固く太くなり、中に深く入っては外に出て行くのを繰り返す。
そう、それはドストミルウルに愛でられている時のような感覚。
とはいえ、今近くにはだれの気配もない。何か変なものを入れられたのかとカノルは自分の臀部に視線を向けると、そこには小さな魔方陣が現れていた。
「あっ、のやろう!!ひんっ…」
怒りを露にして床を思い切り叩いたものの、徐々に熱を上げられた身体は次第に過敏に反応するようになっていった。
立ち上がってとりあえず部屋に戻ろうとは思っているのだが、中で暴れるものが的確に急所を付いてくる。このイタズラをやっているのがドストミルウルなら、カノルの身体を知り尽くしているのは当たり前のこと。
そして、喧嘩と称してしばらくの間ドストミルウルに触れることすらしてこなかった身体は、心とは裏腹に波のように訪れる快感に簡単に溺れそうになっていた。
愛し合っている時と同じだけの熱を抱え始めた身体は、立ち上がるにも言うことを聞かず突かれる度に全身がびくびくと震える程になった。
廊下の隅で身体を丸めたまま喘ぐ姿を誰かに見られたら人溜まりもない。そうは思っても前も後ろも限界が近づき動くことなどできなかった。
「んっ、んんっ!あ、やべぇ…こんなの…」
ふいにその感覚が無くなったかと思うと、目の前に冷たい風を感じた。
カノルが顔を上げると目の前にはドストミルウルが居た。
「てっ、めえ…ふざけたことしやがって…」
ドストミルウルは無言のままカノルを見つめると、片手で魔方陣を描きその魔方陣の中心へと向かい触手を差し込んだ。
「あがっ!?」
そうするとカノルの身体は再びあの感覚を感じてびくびくと身体を震わせる。少し間を置いてからいきなりの衝撃に達しそうになったがなんとか正気を引き戻した。
「移転系魔法を改造したものだ。戦闘で不意打ちや遠距離攻撃をする時にもよく使う手だが、君にも効くようで良かったよ。」
「なんの、つもりだよっ…こんなことしてっ」
ドストミルウルの手元にも同じ魔方陣が有り、その中心に向かって触手が数本動きながら刺さっている。
犯人は明確になり目の前にいる。できる限りの怒りと制裁を与えたいのはやまやまだが破裂しそうな熱で身体は思うように動かない。
「こんな形をとるのは心苦しい。だが、君にもたまには痛い目を与えることは大事かと思ってだな…」
「うっせぇ!そう思うなら今すぐやめっ…んんっ…」
「カノル、一言謝罪をくれないかね。」
「やだっ、なん…れ、おれがっ…」
床に倒れたまま身体をびくつかせる。情けない姿のままカノルは顔を真っ赤にしてドストミルウルを睨んでいた。
それでも尚、カノルの身体の中では魔方陣で繋がれた触手が激しく蠢いていた。何度もいい場所を突かれて限界を迎えそうになると、その勢いはふっと止む。
「早くしないと誰か来てしまう。君もそのまま床とセックスするのはあまりにも惨めではないか。」
イきたくてもいけない状況をしばらく繰り返され、頭の中の理性が徐々に失われる中、カノルは無意識にうつ伏せのまま床に陰部をすり付けていた。
指摘されてなんとも気分が悪くなるも、その動きを止められない程思考も曖昧になっていた。
再び身体の中のものが勢いよく動き出すと、カノルは全身をよじらせてその快感に身体を喜ばせた。
「んんっ!だめ、いくぅ」
理性を見うしないかけていたカノルは快感を手繰り寄せる事しか考えられなくなっていた。
「止めてほしい?」
「やだぁっ…、とめな、いで…んあっ!」
もう自分が仕事中であることも、ここが部屋ではない事も関係ない。
「じゃあ言って御覧。」
「ひんっ…ご、ごめんなひゃいっ…んんっ!あっ、あああっ!」
「いいこだ。」
触手が勢いを増すと、カノルは全身に力をいれビクビクと震えながらすぐに達した。
ドストミルウルは数本の触手を抜き取り魔方陣を消した。カノルの身体も力が抜け、床に伏せたまま冷めきらない熱を帯びた呼吸が聞こえた。
「カノル…その、怒っているかね。」
ドストミルウルはしばらくその体勢のまま動かないカノルを心配して近くによった。顔を覗き込もうと顔を探したが隠すように伏せられてその顔色がうかがい知れなかった。
「カノル」
「…ったく、約束なんかちっとも守らねぇし、急にSキャラに変更してくるし、マジ意味わかんねぇ。」
カノルは顔を上げて不機嫌そうにドストミルウルを見た。
「嫌われてしまったかな。」
「…ほんと、嫌いになれないから困るよな…」
それを聞いてドストミルウルは心のなかでとても安堵した。
「まあでも、今回は俺も変な意地張ってたのは確かだし、その…悪かったよ。」
照れ臭そうにそう呟くカノルをドストミルウルは優しく抱き上げた。
湿り気を含む髪を掻き分け、まだ少し紅く色ずく頬を撫でる。カノルは嬉しそうに目を細めた。
「愛しているよカノル。」
ドストミルウルは愛しい人の頬に口元を寄せた。
「ん。着替えたいから部屋まで連れてって。」
「ああ、そうしよう。ちなみに、おかわりは必要かな?」
「んー…んー、どうしようかな。まだ夜だし、仕事中だし。」
「欲しいか欲しくないかそれだけ答えてくれ。」
カノルはいちど目をそらせてから、ドストミルウルの顔を抱え込むように引き寄せた。耳元に口を寄せると小さな声で呟いた。
「ほ、しい…です。」
その一番欲してした答に心の中でほくそ笑んだ。
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