アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
1
-
「おじいちゃん!」
私はそう叫ぶと
おじいちゃんの元へと走って駆け寄った
「おお、ひまりか。どうしたんだい、そんなに急いで」
「おじいちゃんこそ、こんな寒い日にどこに出かけてたの?」
私がそう言うとおじいちゃんは優しく微笑んで言った
「今日は彼の誕生日なんだ」
そしておじいちゃんは
左薬指に填めているふたつの指輪を愛おしそうな目をして撫でた
「あっ!分かった!いつも話しているあの人のお墓に言ってたんでしょ!」
「ふふふっ。そうだよ。よくわかったね。」
「だって、おじいちゃんがいつも私にお話してくれるじゃない!」
「ああ、そうだったね。」
そう言うとまたおじいちゃんは優しい顔になった。
「おじいちゃんは本当にあの人のこと大好きだよね!」
「そうだね。彼以上に愛せる人はもういないんじゃないかな」
そういったおじいちゃんの顔は少しピンク色に染っていた
「おじいちゃんは1人で寂しくないの?」
私は恐る恐る聞いてみた
「寂しくない、といえば嘘になるが、私にはこれとすごした家も思い出もあるから大丈夫だよ。ほら、お母さんが心配するからおうちに戻りなさい」
そう言うとおじいちゃんは私に飴ちゃんをくれた
「ありがとう!おじいちゃん!またね!」
私はおじいちゃんがおうちに入るのを見届けてから
私もおうちに帰った
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 10