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夢
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夢は出会いから始まる
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今から60年ほど前、俺たちは出会った。
当時の俺は、それはそれは酷く荒れていた。
俺は親の会社の御曹司かなんかで大人からはいつも顔色を伺われて
男子たちからは僻みやらなんやらで距離を置かれていた。
しかも女は女で俺に媚びを売って
いつも吐き気がして気持ちが悪かった。
そう、俺は女がすごく嫌いなのだ。
あの甘ったるい声、体、なにもかも嫌だった。
きっとこれも親父のせいだ。
俺がまだ小さかった頃
俺の親父は女遊びが酷くて母さんをいつも泣かせていた。
女を屋敷に連れ込んでは体を重ねていた。
俺がいても構わずにだ。
今だったらそんなに衝撃は受けないと思うが、その頃はまだ小さかったからかすごく衝撃を受けた。
きっとそれがトラウマなんだろう
それからしばらくすると母さんも愛人を作って
俺を捨てて出ていってしまった。
それからというものどうも女が嫌いになってしまった。
かといって男は僻みやらなんやらで距離を置かれているから好きになりようがなかった。
俺はいつも1人。
そんな気がしていた。
いくら女から囲まれたって
俺の心は1人きり。
そんな日常に嫌気がさしていた。
「あははー!」
楽しそうな笑い声がする
その時俺はふと校庭に目をやった。
今思えばその時から恋に落ちていたのかもしれない。
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