アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
体育
-
午後の授業は体育だ。
体育はそれぞれの能力に合わせて授業が違うので僕だけみんなと別だ。
「はぁ。」
僕は運動が得意じゃないから体育の時間は憂鬱だ。
「春陽〜!」
向こうのグラウンドから心が呼んでいる。
心が呼んでいるフェンスまで走って行く。
「体育やだー。」
「はるちゃん頑張って。」
「…うん。」
悠も頑張ってって言ってくれたし頑張らないと。
なのによりによって今日はハードル走だ。
走るのが苦手な上にハードルを飛ぶタイミングがわからない。
「次、白水!」
「はい…。」
「よーい、ドン!」
思いっきりはしったはずなのに思うように足が動かない。
ハードルが迫ってくると足のリズムがズレてきて足を上げたはずなのにすねをぶつけてしまう。
痛いけどゴールまで頑張った。
結局三つもハードルを倒してしまった。
すねは痛いしみんなに笑われるし最悪だ。
「「ありがとうございました。」」
授業が終わって、すねをさすりながら向こうのグラウンドに向かう。
ハードルの授業は15分も早く終わったけど、大知たちはまだしている。
たまたまなのか大知たちは全員同じチームでサッカーをしていた。
心が相手からボールを奪い、悠にパスをして悠は一人を抜いた。
そのあとフリーだった大智にパスをして、サッカー部のエースの大知が角を狙ってゴールした。
「すっ、すご!」
「いいなぁ…僕も運動できたら大知たちみたいにかっこよくなれたかなぁ…。」
三人を見ていると自分が嫌になって自然とため息が出た。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
9 / 58