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夏の終わり
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暑い日差しの中で
涼し気な瞳だけが淋しくて
腕を絡ませ 唇を寄せる
君は僕のものになったのに
心が渇くのはなぜだろう
「君さえいれば何もいらない」
そう告げた僕に微笑んだ君の瞳が
哀しく見えて
君を引き寄せ 抱きしめる
望んだとおりになったのに
虚しくなるのはなぜだろう
「何でもするから」
その君の優しさを利用した
「抱きたい」なんて
君の思いを無駄にした
そうまでして君を抱いたのに
今頃になって胸が痛むのはなぜだろう
何も云えない君を抱きしめて
自分の気持ちを押しつけた卑怯な僕を
許さなくていいから 責めていいから
どうか今だけは傍にいて
せめてこの夏が終わるまで
不安げに遠くを見つめる君の瞳が見れなくて
君の肩に顔を埋める
お互い傷つくだけとわかっているのに
まだ君を離したくないのはなぜだろう
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