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「秋。ごめんなさいは?」
「げほっ、げほっげほっ………」
「まだ分からないの?」
息を整えたばかりだと言うのに、頭を水の張られた浴槽に突っ込まれる。
抵抗して暴れるが、腹を殴られ、空気が抜けてしまった。
意識がふわふわとして途切れそうになったとき、やっと頭を引き上げられた。
「げっほっ、げほっ、げほっ………ごべんなさ…いっ…」
「ん、よく言えました」
そのままその人は膝を付き、俺を優しく抱き締めた。
やっと終わった安堵と、その人に抱き締められる嬉しさが混ざり、幸せに包まれる。
「ごめんね。秋。お腹大丈夫?」
こくりと頷く。
「俺だってこんなこと本当はしたくないんだよ。でも秋が言うことを聞かないからこんなことになるの。俺の言うことさえ聞いてくれればこんなことしなくて済むんだよ。」
「ひろと…さん………」
虫の音で名前を呼び、力の入らない腕をその人に回した。
「いい子。お部屋戻ろうね」
その人よりも、うんと体の小さい俺は軽々と抱き上げられ、弱りきった体を彼に預けた。
この監禁生活が始まったのは一週間前。
この“お仕置き”は、彼が寝ている隙に脱走しようとしたことがバレたことが原因だった。
彼と付き合い始めて一ヶ月。
バイト先の先輩で、とても優しく、そして尊敬していた。
監禁の原因は、俺が他の男と楽しそうに出掛けたのが悪かったらしい。
他の男、とはいってもただの幼馴染だ。その日は、付き合う前から約束していた映画館へ行くために二人でいたのだ。
「秋。いくら幼馴染でも二人きりになることは許さないから。秋は俺だけのものだから、俺とずっと一緒にいればそれでいいの」
ベットに着き、何も着ていない手と足にそれぞれ枷を付けられ、壁の突起に繋げる。
「ひろとさ…ん」
「なに?」
「おなか…すいた」
「もうそんな時間か。今持ってくるからいい子で居るんだよ」
こくりと弱々しく頷き、重い鎖をガチャガチャと退かして寝そべった。
(お仕置き凄く苦しかった)
言うことを聞かなければこうなる。
今回身を持って知ったのだ。
同じことはしたくない。
(ひろとさんのことは好きだけど………でも………ううん、いい子にしてれば褒めてもらえる)
自分を元気付けている間にひろとさんが戻ってきた。
「お待たせ。お仕置きで弱ってるからお粥にしておいた」
サイドテーブルにお膳を置き、器とスプーンを持ってベットに座る。
「おいで」
膝の上に向き合うように乗っかり、おとなしく食べさせてもらう。
「おいひい」
「よかった」
俺の様子を見ながらお粥を少しずつ口に運ぶ。
「全部食べれて偉いね」
ご褒美、といってキスをされる。
舌がぬるりと入ってきて、口内を犯す。
「はむっ…ぁっ、ん……」
長い口づけで酸欠になってきた。
でもここで抗えば、またお仕置きをされるかもしれない。
息苦しさと気持ちよさで頭がぐるぐるとする。
「……おっと」
力を失ってぐったりと前に倒れた俺を、ひろとさんが支える。
「秋は俺のこと好き?」
「しゅき…」
「ふふ、顔とろとろ。あと少ししたら“いつもの”やってあげるからね」
額にキスをし、ベットに俺を下ろして部屋を出ていった。
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