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「久しぶりねぇ~」
「母さん。久しぶり」
「は、初めましてっ」
声が上擦りそうになりながらも、挨拶をする。
ひろとさんのお義母さんは、とても上品な空気を纏った素敵な人だった。
「貴方がもしかして秋君?ちっちゃうてあいらしかねぇ」
どう返事していいのかわからず、言葉がでない。
「上がりなよ。っていうか来るなら事前に連絡くれればよかったのに」
「みっちゃんに言うたて思うっちゃけど…」
「…てへへ」
「てへへじゃねぇよ」
ひろとさんが美月さんの頭を軽くこずいている。
仲のよさげな雰囲気で、緊張もとけてきた。
「そうだ、ケーキ持ってきたのよ。秋君も食べん?」
「た、食べますっ!」
「ふふふ、元気んよか子やねぇ。洋兎と付き合うとーんやろう?大変かもしれんばってんよろしゅうねぇ。」
「そそ、そんなっ、俺の方がお世話になっててっ」
付き合ってることが伝わっていることに驚き、顔が少し赤らむ。
「荷物もつよ。どうせ泊まってくんでしょ?」
「そうね。秋君と話したかことも沢山あるし」
家に上がってもらい、散らばっていたゲーム機を俺が片付けた。
それから数時間、3人で思い出話に浸った。
ひろとさんが小さいときは美月さんにべったりだったことや、反抗期はグレて金髪にピアスを開けていたこと、それなのに好物は甘いスイーツだったことなど、笑える話も沢山聞かせてもらった。
「懐かしかねぇ……もう洋兎もこげん大きゅうなってしもうて。」
「ねぇ……こん話やめん…?俺の黒歴史秋に公開してるだけじゃん…くっそ恥ずかしい…」
「俺は知らないひろとさんが聞けて嬉しいですよ。ありがとうございます。」
「聞きたかったらいつでん聞かしぇちゃるけん」
そんなこんなで日も暮れる。お義母さん達が来てから早くも7時間が経過しようとしていた。
「さてと…そろそろ晩飯かな。何か食べたいもんある?」
「「なんでもいーよー」」
女子二人が返事をし、ひろとさんはキッチンへと向かっていった。
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