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episode6
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「あっ、さよちゃん、僕が片付けるよ〜。」
「あら、本当にいいの??ならお願いするねぇ。」
朝食を取っている間さよちゃんとかなり親密になれた気がした。台所に立ち、片付けたお皿を洗いながらさよちゃんとの会話を楽しむ。
「さよちゃん、今日の予定は??」
「う〜ん、そうだね。今日は澪ちゃんと一緒に過ごす予定が入ってるねぇ。」
「ねぇ、さよちゃん、僕男だよ??しかも20歳こえてるし、ちゃん付けはちょっと……。」
「そう?可愛らしいのに、澪ちゃん。」
「……さよちゃーん??僕はお・と・こ。」
「んー?聞こえないねぇ。……あっ、澪ちゃん!」
「ん?なにー?」
「今から、町内会の集まりで出かけなきゃいけないからお留守番頼むわねぇ。」
そう言いながらさよちゃんはいそいそと出かける準備をして玄関へ向かう。
「えっ!?僕が!!??」
「そうよ〜、澪ちゃんが居てくれると安心するのよ〜。」
自分で言うのもなんだけど、こんな見ず知らずの男を家に居座らせるなんて、、さよちゃんが心配だ。
「さよちゃん、、もし、僕が泥棒とかだったらどうするの。」
「そんな訳ないじゃない。さよちゃんは人を見る目だけはあるんだからぁ〜。」
「そうゆうことじゃなくてさぁ、、不用心すぎるよ、さよちゃんは。」
仲が良くなったといっても出会って数時間しか経っていないのにその数時間のどこに家を預けるほどの信頼を獲得できたのだろうと頭を悩ませていると…
「じゃあ、さよちゃん行ってくるからね。楽に過ごしててね。」
「ちょっ!さよちゃん!!!」
ぴしゃりと玄関の扉が閉まり、かちゃっと鍵のかかる音がした。
「うそぉ…。僕ひとり???」
暫く玄関先でさよちゃんが帰ってこないか待っていたが、森が近いからなのか、ここら一帯に僕ひとりだからなのか、ガサガサと茂みが鳴る音が異様に大きく聞こえる。
僕は慌てて家の奥へと引っ込んだ。
「えぇ…今の音なに〜??」
確認したくもない。早朝で薄らと暗さもある外の天気が余計に不安を掻き立てる。しかもここら辺結構田舎っぽかったからクマやイノシシが出ても不思議じゃない。
「おばけとか…??いやっ、ない。あるわけない。」
自分で不安要素を増やしている事に後悔しながら更に奥へと引っ込む。
「そうゆうの無しだから…ほんと、、勝てないから。」
いつの間にか毛布にくるまってたことにも気付かずカーテンが締め切った部屋に入ってしまう。
一気に暗くなり慌てて出ようとしたが、何かにつまづき後ろに転けた。
ガン!!
「っっったぁぁぁぁ〜〜!!!!」
激痛が頭に走る。痛む頭をおさえながらよろよろとよろめきながらも立ち上がると、今度は布のようなものに足を滑らし後ろに転ける。
(まずい…!!)
そう思ったのもつかの間で、ゴン!と鈍い音がなりそのまま意識を手放した。
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