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好奇心よりこわいものは無いエピローグ(5)
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ふと目を覚ますと、見慣れた天井。
見慣れたベットにキヨ猫のぬいぐるみ。
いつもと違うのは後ろの違和感。
そっか、そうだ。
俺、フジにヤられて、
めちゃめちゃ感じてたんだっけ…男なのに。
俺は何気なく鏡を見て、絶句した。
首筋から鎖骨にかけて大量につけられたキスマークに、噛み跡…
フジ、あいつ…!!
慌てて確認すると、太ももの内側や胸の周りにもたくさんつけられていた。
意味わかんねぇ…これは俺の体だぞ?
お前のじゃねぇっての
ん?
そういや今日レトさんちで実況とらないといけないんじゃなかったか?
どうやって行けばいいんだよ馬鹿フジ
その時、スマホの着信音が遠くから聞こえた。
絶対レトさんからじゃんか…
俺はふらふらしながらリビングに向かう。
俺がドアを開けるのと同時に、フジがスマホをとるのが見えた。
「はいもしもし?レトさん?」
『あ、フジくん?もしかして今キヨくんとなんかしてた感じ?』
「いや、さっきまでゲームやってただけで、今はなんも」
『そうなん?じゃちょっとキヨくんにかわってもらえる?』
「はーい」
フジが俺にスマホを差し出す。
俺はそれをとり、耳にあてる。
「はい…もしもし」
『うっわめっちゃテンション低いやん』
「寝てたんで」
『フジくんとゲームしてたんちゃうん?まぁいいや。今日とるやつなぁ、』
「何時からにする?俺今ちょっといろいろあってすぐには行けそうにねーんだけど」
『キヨくんさ、今気づいたけど声やばくない?w』
「え?」
慌てて喉に手をあてる。
『なんというか、ガッサガサwwそんな昨日フジくんとゲームで叫んだん?』
「…まぁ」
フジを睨みつけるが、目をそらされる。
『俺もちょっと急用できちゃったんよね、今日やめて明日にせーへん??』
「りょーかい」
『ちゃんと寝るんやで?ゲームのし過ぎは良くないからなぁ。まぁ俺に言えたことじゃないけど』
「ん、わかってる」
レトさんからの電話をきり、フジを見つめる。
「俺お前に言いたいことがいくつかあんだけど」
「…はい、すみません」
フジは居心地が悪そうに首をすくめる。
「好奇心ってこわいな」
「え?」
俺の呟きにフジは素っ頓狂な声を出した。
「お前も男だし、まぁしょうがないといえばしょうがないしな」
だが勘違いすんなよ、許したわけじゃないからな!?
「…こわかったんだよ」
俺はフジの隣のソファに座る。
…どうやったのかは知んないけど、コーヒーの染みも俺の精液も、綺麗になくなってる。
「…キヨ?」
「こわかったんだって」
俺が俺じゃなくなっちまいそうで。
ただただ狂っちまうぐらい気持ちよくて。
「俺はあんなの知らんかったからさ…」
俺の声に少し涙が混ざる。
フジは慌てたように手を彷徨わせた後、俺の背中に手を置いた。
…謎に、フジの手は人を安心させる効果があるらしい。
「だからさ!」
俺はぱっと顔をあげ、フジを見つめる。
「お前こんな怖い思い他のやつにぜってーさせんなよ!?俺じゃなきゃ耐えらんねぇぞ?」
「…キヨさ、それどういう意味が知ってる?」
「何言ってんだお前?」
「キヨとなら、またやってもいいわけ?」
「な"っ」
俺は慌ててフジから離れる。
「お前こんな…え?」
「ごめんごめん冗談だって。」
「ざけんな今すぐ俺のためにのど飴とポカリと綾鷹と乃木坂の写真集買ってこい!!」
「それただのパシリだよね!?」
フジは頭をかきながら玄関へ向かう。
俺はフジに向かってフジの財布を投げる。
フジはそれをぱしっととって、俺に笑みを向けた
「ゴムは?」
「──っ買ってこい!!」
end
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