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星涙病2
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それから暫くして、レトさんから4人実況のお誘いがあった。
…久しぶりにキヨに会えるな。
あの星どうなってんだろ。
俺は少しだけどきどきしながら、レトさんの家に向かった。
俺が家に着くと、もうそこにはうっしーがいた。
「あれ、うっしー早いね」
「ん、暇だったから。てかやっぱりキヨが1番最後かー」
リビングで寛いでいた2人が俺に笑いかける。
「キヨくんが時間通りに来るわけないじゃんw」
レトさんが呆れたように笑う。
その時、インターホンが鳴った。
俺たちは3人で顔を見合わせる。
「…明日大雪だぞ」
真剣な顔をして、うっしーが呟いた。
ドンドン、とドアが叩かれる。
──レトさーん?いるだろー?
「キヨくん、開いてるから入ってえーよー!!」
ドアの開く音がして、俺達は後ろを振り返る。
からんころん、ぽろん。
また、あの星が落ちた音がした。
「お前が遅刻しないって珍しい…なにそれ?」
「…キヨくん?なんか星出てるで」
びっくりした様子のレトさんとうっしーがキヨに駆け寄る。
やっぱりまだ治ってなかったのか…
困ったように笑うキヨと目が合った。
「キヨ、それやっぱり治ってないんだ。病院行った?」
「え、それどーゆーことなん?」
「…あの、」
「説明してあげなよ、キヨ。」
キヨは怪訝そうな顔をして、俺に言った。
「どちら様、ですか?」
「…は?」
キヨは何を言ってんだ?
突然のことに頭がついていかない。
俺のことが分かんないのか…?
呆然とする俺たちを見て、キヨは首を傾げた。
「レトさん、うっしー。俺この人と初対面なんだけど。紹介ぐらいしてくれても良くない?」
初対面…?
それを聞いて、うっしーが怒ったように声を大きくした。
「お前頭大丈夫か?」
「冗談だとしてもやりすぎやで、キヨ君。」
レトさんがキヨに近づいて、肩を揺さぶる。
「ガッチさんもなんか言ってよ!!!!」
ぼうっとした頭で、キヨの顔を見つめる。
キヨは訝しげに俺を見た後、目を見開いた。
「…ガッチさん…?」
…小さな声で、確認するように。
キヨは俺の名前を呼んだ。
レトさんがほっとしたようにため息をつく。
「冗談やめてー」
「…いや、まじで一瞬ガッチさんが分かんなかった」
「なんだよ認知症か?もうそんな歳だったっけ、お前w」
うっしーの軽口にキヨはいつもの笑みを見せた。
「ガッチさん…も、ごめんなー。」
ぽろぽろと星を零しながら、キヨが俺に謝る。
「いや、大丈夫だよ。キヨももう歳かぁ」
「まだまだぴんぴんですー」
…わかる。
あれは冗談なんかじゃなくて、ほんとに俺の事を忘れてたんだ。
なんで…
こつん、と足に何かがあたる。
足元を見ると、またあの星があった。
前の様な明るいオレンジ色ではなく、薄いレモン色の星。
うっしーがそれをつつくと、すぅっと消えていった。
「てかキヨ君、これなんなの」
「ガッチさんもなんか知ってる風じゃん?俺らにも教えろよ」
キヨは面倒くさそうに頭をかいて、2人にその話をし始めた。
「…ってわけなんだよ。病院にも行ったんだけどさ、なんも異常はないらしくて」
「え、じゃあそれ1週間ずっと出続けてるの?」
「そうなんだよ」
「えー掃除大変そう」
「でもこれ触れたら消えるよ?」
「…たしかに」
俺は床に落ちた大量の星を見つめた。
…色薄くなってるよな?これ。
さっきこっそり食べてみたけど、ただしょっぱいだけだった。
甘さは全くなくなってたんだよなぁ…
ちらっとキヨの方を見る。
今はなんも無いみたいだけど、さっきなんか絶対おかしかったし。
いつものように大声をあげて笑うキヨ。
…まぁ今のところなんもないみたいだし、大丈夫…なのか?
キヨがこっち振り返って俺に笑顔を見せる。
「ガッチさーん」
「はいはい、なんですかー」
俺はこの笑顔が守れたらなんでもいい。
…涙ではなく星を流すキヨでも、俺は好きだし。
どうか、誰もあいつの笑顔を奪わないでください。
…この時に気づいてそばに居てあげられたら、どんなに良かっただろうか。
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ごめんなさい、最近学校が始まってしまって、更新が遅れています...
できる限り最速で続き出すので、待っていてください!
最近日本語がおかしくて困ってます。
分かりにくい部分もあるかもですが、どうぞ最後までお付き合いください❤︎
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