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喧嘩。(fjky)
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────キヨ視点────
…頭痛てぇ、、
風邪でもひいたか…?
今まで寝ていたベッドから起き上がり、俺はまわりを見渡した。
激しい頭痛に顔を顰めてみる。
…えっと今日は何日だ?
何時だ…?なんか約束とかあったような…
スマホをつけると17:40の文字。
その下に続く留守番電話の通知。
それは全部恋人のフジからのものだった。
「…ぁ、デート忘れてた」
昨日の雨が原因であろう頭の痛みを無視し、俺は慌ててフジに電話をかける。
フジあいつ今日楽しみにしてたよな…
怒られっかな。
ま、でもこれで機嫌直して貰えばいっか。
コール音を聞きながら俺は手元の箱に手を伸ばす。
…昨日1日探し回った甲斐があって、いいものを見つけられた。
喜んでくれるよな。
喜ぶ姿がありありと想像出来て、口元が緩んでしまう。
「プルル…あ、もしもし!?キヨ!?」
「フジ」
「良かった…てか大丈夫?何かあったの?もう約束の時間過ぎてるけど」
フジは安心したように息をついた。
「キヨ?」
「フジ、俺今起きたからもうちょいかかるかも。待ち合わせ場所変えとくか?」
「は?」
「だから、寝坊したんだって。」
「寝坊した…?」
「悪かったよ、俺も今から準備して行くから」
いつものようなテンションで俺が笑うと、フジは大きくため息をついた。
「…もういいよ、来なくて。」
「え、?」
普段のフジとは違った冷たい声に、心臓が大きく鳴る。
…怒らせた、か?
「おい、そんな言い方はねぇだろ。俺も悪かったけどさ」
違う、意地なんて張ってねぇで謝れよ、俺。
「寝坊した奴が何言ってんの?別にいいんじゃないの、家にいたいならいれば。寝とけばいいべ。」
「体調が悪かったんだよ!頭がすっげぇ痛くて」
「なら電話1本LINE1回してくれればいいじゃん。キヨは我儘すぎるんだよ」
ありえない、とフジが小さくこぼす。
プチ、と俺の中の何かが切れた音がした。
「…ありえんのはお前だよ馬鹿野郎。」
俺が昨日1日何してたか知んねぇのにその言い方は酷いだろ、
「はっ、お前が来て欲しくないなら俺も行かないから。じゃあな、バイバイ」
電話の向こうで小さく息を呑むのを聞いて、俺は電話を切った。
────フジ視点────
「じゃあな、バイバイ」
その言葉を最後にブツっと電話が切れる。
俺はスマホを耳から離し、画面を見つめた。
ーああもう、なんでこんな事になっちゃったんだろう。
いつもならキヨの遅刻なんか笑って許せる筈なのに。
キヨが悪いんだ、だって俺は前々から“今日だけは遅刻しないでね”って言ってたのに。
キヨは知らないから俺に怒られるのは筋違いかもしれないけど、俺にとっては今日はとても大切な日になるはずだったんだ。
デートプランも綿密に立てて、ディナーまで予約して。
なんだ、今日を楽しみにしてたのは俺だけってことなのかな。
ポケットの中の小さな膨らみに俺は手を添える。
…ごめんな、出番はもう来ないかも。
「…あれ、フジ君」
ふと、後ろの方で聞きなれた声がした。
「レトさん。なにしてんの、こんなとこで。」
振り向くと怪訝そうな顔でたっているレトさんがいた。
──────────────────
ごめんなさい、語彙の低下が著しい…w
「喧嘩。」は3パートぐらい行く予定です!
続きは明日出すかなー…
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