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ネット検索で近場のラブホを探す。金曜の夜はどこも混んでいて、その上、男同士で入れるとこなんか限られてる。運良く部屋は見つかって、酔った足でそのまま向かう。
「あ、満月」
「変身します?」
「アルパカ男に?」
これから何されるのか、わかってるんだろうか。權さんは夜空を見上げながらふらふら歩いてく。俺も俺だ。今からこの人を抱く。…………って、出来るのか? 本当に?
「最近ラブホ使ったのっていつ?」
「えー……………すげー昔っすよ」
「そうなの? ホテヘルはやんないんだ」
「あー。コスパ見合ってないんで」
權さんの口からホテヘルって単語。なんか……あれだな。よくわかんないけど。あれだよな。
部屋はなかなかに小綺麗だった。高級感のある、普通の部屋。よかった、なんか変なコンセプトルームじゃなくて。
「風呂入ります? シャワー?」
「あ、お風呂入りたーい」
「じゃあ張りまーす」
久しぶりだなあ、と部屋を物色する權さんを放って、湯船にお湯を溜めにいく。
男って。どうなんだよ、実際。
気色悪い?
一度はやってみたい?
そもそも、そんな手軽にヤれるもんなのか?
あとですっげー後悔とかしそうじゃない?
……………ていうか、權さんなんだよなあ。
「あ、お風呂広い。やったー」
「マットレスありますよ」
「やだー。えろーい」
權さんなんだよなあ。
風呂を待つ間、水を飲んで、少し酔いを冷ます。なんとなくつけたテレビ。深夜のバラエティ。
意外と權さんは、お笑いとか好きらしい。
「笑わないけど、ずっと見ちゃうんだよねえ」
「笑ってください」
「真顔だよ真顔。深夜に中年男性がさ。独りでさ」
「やめて怖い」
「面白いアハハ(·_·)」
「可哀想」
「面白いウフフ(^_^)」
「思ってねーだろ、それ」
どっちが先に入るか、で、何故か揉めて、ジャンケンにする。いや、先にあんたが入れよ。
「あー。負けた」
「いってらっしゃーい」
不服そうな顔で、權さんはバスルームへ消えていく。ふう。
…………………。
…………………。
………………………よし、入ったな。
すかさずスマホを取り出す。えええ、男ってどうやりゃいいんだよ。助けてグーグル。
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