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日曜日。
「お待たせー」
近所のコンビニまで来てもらう。うわあ、外車かよ。さすがご子息。ていうか高給取り。
あと、私服。
シンプルなのにお洒落とかいう、上級者様。
「車なんか持ってたんすね」
「そりゃ持ってるよー。仕事で使うし」
「へえぇ」
「君んとこはないの。うち、月一で近場の支社は回るからさ」
「え、近場っつっても遠いでしょ」
「遠いよー。研究施設って、ド田舎なんだもん。でも、ドライブ楽しいよ?」
「へー。ちょっとうらやま……。いいなあ、外出れて」
「あ、そっか。そもそもあんま外に出ない感じか」
「そっすね」
「進んでるよねー。システム回りめちゃくちゃいいって評判だし」
「トップがそういうの好きなんすよねー。外出たとしても公共使うし。なんか、嫌なんですって。自動車での事故」
「あー。まあねぇ。事故は。……あ、一応免許はゴールドなんで、ご安心を」
「はーい。宜しくお願いしまーす」
手慣れた感じで、權さんは車をすべらせる。これで惚れない女はいないよな。
「宇多くん宇多くん」
「なんすか」
「いや、ほら、練習しとかないと」
「………わざわざよくない? あんま変わってねえし」
「えー、ひどい。わりと勇気いるのに」
い、要らないだろ。
「…………緊張する。ていうか、どういうスタンスで行けばいいんすか、俺」
「あー……………緊張要らない。あの人たち、わりと変人だから。普通にしてていいよ」
「無理ですよ」
「ねえ、敬語やめない?」
「…………………」
「…………………」
「…………………………………はい」
「返事遅い。あと『はい』は敬語に入る」
「だ、だって、」
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