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「あんたなら相手たくさんいるでしょ。今やんなきゃ駄目?」
「思い立ったら即」
「女にしとけば?」
将来性を考えたら。そう思って言ったのに、あっさり否定された。
「無理。吐く」
「………………ああ。俺は練習にちょうどいいってことですね?」
「そう」
「そう。じゃねーよ。腹立つなあ」
「現状を鑑みて周囲の人物に該当がない」
「風俗行けよ」
「吐く」
「すぐ吐くな」
じゃあおいで、と手を伸ばしたら、やだと言われた。
「寝てる相手に無理矢理してるみたいでやだ」
「わっがまま。めんどくせーなー、もー」
身を起こす。………キスするためにわざわざ起きる三十代半ばの男性二人。なにこれ。中学生だってもっとスマートにやるぞ。
めちゃくちゃ緊張してるし。そんな無理させたくないのに。
「……………………」
「…………………俺からする?」
「やだ」
「…………………」
「…………………」
「……………しないんすか」
「するようるさいな………目ぇ瞑って?」
「やだ」
「っ…………」
「冗談です。……早く」
恥ずかしい。なんだこれ。目ぇ瞑ってキス待ちとか。したことねえよ。ひゃあ。
微かに触れて、一瞬で離れた。
え? キス? ってぐらいの短さで。
……………でも俺の腕にしがみついた手が震えてる。思わず抱きしめた。あー。もー。可愛いな、畜生。普段、年上みたいに思ってるから、尚更。
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