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「好きなスポーツあります?」
「んー。なんだろ、特にこれってのは」
「わりと?」
「わりと一通り出来ますよ。あ、でもゴルフ苦手」
「あー」
「宇多島さんなんかあります?」
「サッカー。部活でずっとやってたから」
「あー」
「仕事帰りだとジムとかバッティングセンターとか。泳いだり」
「なにそれ楽しそう」
「楽しいよー。身体動かすとハマるよね」
「あーわかる! オレいっときジョギングめっちゃハマった」
「あーそれはハマる」
「ストレス吹っ飛ぶしさぁ。なんか中毒性あんの」
「わかるわかる。寝なきゃいけないのにまだ走りたいみたいな」
「あるある」
權さんとは絶対に出来ない話をする。楽しい。
「あー。マジで宇多島さんが兄貴だったらよかったのに」
「いやー、でも、君んとこのはいいお兄さんだろ」
食事を終えて、俺は言った。
「んー。どうすかね」
「仕事出来るし。優しいし」
「あー。まあ」
「実際どうなの」
「ただの変態」
「なにそれ」
「…………………なんでもない」
言い過ぎた。そんな雰囲気で少しだけ聰くんはうろたえる。あえて突っ込んで聞いてみると、より慌てて、しかめっ面が可愛い。
「なんでもないです。忘れて下さい」
「隠されると余計気になるよ」
「………………しつこいじゃん、あの人」
「具体的に」
「んー。んー……………」
あんまり言いたくなさそうだ。
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