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1 2019年8月22日
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普通、嘘というと悪い印象だ。
だが、敢えて言わなかった事に対しては、嘘には該当しないと思っている。
これは大人のズルイ側面なのかもしれない。
世の中は綺麗事では、回らない。
とはいえ、綺麗事は素敵だ。
理想的な形が、綺麗事。
現実はと言うと、そうそう理想どおりには進まない。
だが、なるべく正直に生きようとはしていた。
仕事においても、プライベートに於いてもだ。
ただし、先にも言ったが、敢えて言わないこともある。
それは俺の中では、嘘に該当しないからだ。
「陸都さん!カレーロシアンひとつ。」
「ほーい。」
アルバイトのコンドーくんは、真面目な好青年だ。
彼には、自分がオーナーだとは言っていない。
マネージャーや他店のスタッフがヘルプに来てくれているが、みんな敢えてオーナーとは呼ばなかった。
現場に立つのは好きだ。
生きている感じがする。
もちろん、経営者として全体を考えて動くことも大好きだった。
金儲けも好きだし、コンドーくんみたいなタイプも好きだ。
悠のように、子猫なくせに突っ張って生きている子も好きだった。
女の子も好きだ。
柔らかい体は、とても気持ちいい。
いわゆるバイ。
好きになった人が、どの性別でも構わないという、順応型の人間だった。
「カウンター3番さん、和風おろし。」
「はい!」
うん、可愛い。
今日は気分が良い。
久しぶりに良く寝れそうな気がした。
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