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【キセキ相棒】彼氏にしてほしい9つのこと、してもらいました【黒バス】
人ごみのなかで「愛してる!」と叫ばれる→緑高
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部活が無い日のデートはゆっくりできるから大好きだ。真ちゃんとそういう関係になって、まだ日は浅いけれどこちらからデートに誘えば笑顔で頷いてくれるくらいにまでは距離が近づいた。
それって大きな進歩なんじゃね!?と思うたびに顔がニヤけてしまうのは、しょうがない事だと思う。
「ちょっと、本屋に寄りたいのだよ」
先ほどまではスポーツ用品店で二人でバッシュとか、真ちゃんのテーピング用のテープを買ったりしていたのだけれど、そろそろ行くかー、何ていう話が出て街をブラブラと歩いていた。
いつもは我儘な真ちゃんも、何故かデートとか、あれだよ、夜の、とかの時は優しいんだよな。いや、もう優しい通り越して甘いんだけど。
でもこの甘さは、嫌いじゃないよ?
真ちゃんのご希望通り、街の中で結構大きな本屋さんに立ち寄る。
気になる小説でもあるのかな?「ちょっとここで待っているのだよ」といい、雑誌やらが並ぶ一階から小説が並ぶ二階に上がっていった。
これはいつも通りの事で、多分小説をあまり読まない俺が行ってもつまらないだろうという配慮なのだろうが、別に一緒にいられればいいのになぁ、と思う。そんな気遣いも嬉しいのだが。
暇になったので、流して雑誌を見てみる。
すると、ある表紙が目に留まった。
「好きな人に気持ちを伝えたい!」
そんな表紙。
ああ、そういえばまだ真ちゃんからあまり「好き」だとか聞いてないな。大分最初よりは甘くもなってくれたんだけれど。
「好き、かぁ」
これは一番大きな問題なのかもしれない。もちろん、好きだと伝えられなくても気持ち的には真ちゃんも俺の事大好きだよな、とは思えるのだけれど。でもやっぱり欲張らないから、たまに位は、好き、だと言ってほしいな。
「高尾」
「あ、真ちゃん。お目当ての物は買えた?」
「ああ、すまなかったのだよ。退屈させたか?」
あー、でもやっぱり甘くなってる。こんな他人を気にする言葉何て、最初は無かったからね。
真ちゃんの問いに「大丈夫」と答えて店を出る。
そこからまたブラブラと街を歩いて、ご飯食べたり、今度は俺のリクエストでゲームセンターに行ってみたり。
時間が経つのは早かった。
「今日はこのまま帰るのだよ」
「え?でも……あ、俺明日部活だけど大丈夫よ?」
「俺がダメなのだよ。無理をさせてしまったら部活にも支障が出るだろう」
「じゃあ、しなきゃいいじゃん!」
何だか今日は本当に優しいな。別に一回二回したところで、一緒にいる時間と比べたら大した問題じゃないのに。
「俺が離せなくなる」
フ、と笑って俺の頭に左手を乗せる。
いや、反則っしょ?え、マジで今日どうしたの?ちょ、顔が熱いんですけど。ちょっと、緑間。
そんな顔でそんな事言われたら、頷く事しか出来なくて。
今日はそのままか、なんて少し寂しく思う。クソ、何で明日部活あるのだよ!
「また明日なのだよ」
道が分かれる所で、手を離す。
もう別れるのか。やっぱりちょっとさみしい。いや、結構さみしい。
でも、もう真ちゃんは歩き出しているわけで。何だよ、俺だけかよ、こんなに寂しいって思ってるの。
ちょっとだけ気分悪くしながら俺も反対を向いて歩き出す。
拗ねてるだけ、子供っぽいと思うのだけれど、やっぱり真ちゃんが好きだから。
もう一度だけ、振り返る。
「愛してるのだよ!」
振り返った瞬間。緑間と目が合った。そうして叫ばれた言葉。
「え?」
思考が追い付かず、間抜けな声が出た。それも聞こえていないのか、緑間はさっさと歩き出す。俺、目がいいから見えてるんだけど、耳、真っ赤。
でも、俺の顔もいままで以上に真っ赤かもしれない。
もしかして、本屋でのあの一言、聞かれてた?
さて問題です。
この後の高尾の行動は?
1.追いかける
2.抱き着く
3.今向いている方向へ走り出す
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