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#65
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〜傑side〜
「花穂寝た?」
酔っ払ってふにゃっとした圭吾が寄りかかってくる。
若い頃より酒に弱くなって、涙もろくなった圭吾は、甘えてくることも増えたと思う。
「ん、寝た。お前も寝ろよ。明日仕事だろ。」
「んー……構ってよ。」
恋が寝具を用意してくれた書斎に移動して、圭吾にもベッドに寝るよう促すと肩に顔を埋めて甘えてきた。
(こういうところ、可愛いんだよなぁ。)
若い頃は完璧に見えたこの男も、実は弱いところがあって、子どもみたいに拗ねたり甘えたりすることがある。
1人で抱え込みがちで、けれどそれを上手く処理できてしまうから周りには気が付かれなくて、気がついたら限界を超えていて、それでもやれてしまう。
守られるだけのパートナーになりたくなくて、傑もいろいろと努力してきた。
その甲斐あって、圭吾との関係性は少しずつ変わっていったと思う。
「ったく、いつまで経ってもお前は……」
頭をポンポンと撫でると、さらにぐりぐりと押し付けてくる。
こんな仕草にキュンとしてしまうのだから自分も末期だ。
「なぁ、ダメ?」
「はぁ?花穂いるだろ。」
「1回だけ……優しくするから。」
「お前のそれが一番信用ならないんたが??」
「うっ……まぁ前科あるからな……」
1回だけ、優しくするからと言ってできたのが花穂である。
「……まぁ、いいよ。」
扉は開けてあるから、リビングの花穂に何かあればすぐにわかる。
2階はすでに恋たちがイチャイチャしているし、もはやそこを気にするような仲ではない。
「まじで優しくしろよ?あと避妊。」
「ん、わかってる。」
少し狭いベッドに2人で横になる。
「……やばぁ、久しぶりすぎて暴発しそう。」
「1回しかしねぇぞ。」
「わかってる……ちゃんと守る。えっ、外でイくのは許してよ?」
「はぁ?まぁしゃぁねぇか。1回いれたら、出したら終わりだかんな。」
「うん。」
チュ、チュ、と首筋にキスを落とされ、傑も満更でもない気持ちになる。
「……少しお腹たるんだから。引かないで。」
「そんなんで今更引くかよ……でもポヨンポヨンになったらダイエットだからな。しばらく俺の手料理禁止だぞ。」
そう言えばこの世の終わりみたいな顔をする圭吾が面白くて、吹き出した。
子どもが欲しいと思った時、恋たちに教わって料理を練習してから、傑の手料理はかなりクオリティがあがった。
圭吾はそれを子どもと食べるときが1日で一番幸せらしい。
もちろん、会社の仕事もあるのでそう作れるわけではないが。
「筋トレするわ……」
「そうかよ。」
「……お酒臭い?」
「わかってんなら聞くなよ。」
「キスしたらダメ?」
「どうぞ?」
許可すれば啄むように唇を食んで、頭をくしゃりと撫でられる。
「……傑痩せた?」
「そうか?母乳出てるからかも。」
「ご飯もっと食べた方がいい。明日なんか買ってくる。メッセージ入れといて。」
ほんの少し腰を触っただけで体型の変化に気がつくのは少々怖いが、それだけ自分を溺愛しているのだと思うと悪い気はしない。
「……いやお前、まだなんもしてねぇぞ。」
「傑とできると思ったら。」
ゴリ、と固くなったモノが当たっている。
「はー……傑本当に来月40?可愛すぎない……?」
「もう老眼か?」
「手厳しいな。」
なんだかんだと言いつつ、互いの服を脱がせて、肌を寄せ合う。
「……ローションなくて平気?」
「ん……」
「ちゃんと濡れてるな……よかった。」
手で掴んでいた足首に口付けて、圭吾は傑の後孔に触れた。
約束通り優しく、丁寧な愛撫に吐息が漏れた。
「……いれるよ。」
「ん……」
久しぶりの熱に、吐息が混ざりあって、体が溶け合うような感覚になる。
「傑、愛してる。」
甘い言葉と行為は長い夜にとけていった。
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