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※ずっと下ネタ
〜陸玖side〜
「経験豊富な新様お助けくださいませ。」
「てめぇ喧嘩売ってんのか。」
「……だって事実じゃん。」
試合が終わった後の自分のやらかしを1人で処理できなかった陸玖は、幼馴染に助けを求めた。
合宿中の空夜が家におらず、風邪を引いてまだ治りかけの昴流も誘うのはやめたが、新に声をかけたら来てくれた。
家は少し遠いので、ショッピングモールに入っているレストランで待ち合わせ、話を聞いてもらっていた。
「つーか話聞いてるだけだとお前はただのクズだけどな?」
「うっ……返す言葉もありません……」
「普通するか?告白もしてねえ片思い相手に公開オナニー。」
「……もうちょっと言葉選んでくれない?」
「お前がやったことそのまま言ってるだけだろうがよ。今日のは危うくレイプだろ。」
「くっ……そこはオナニーで……」
「オナってて相手のケツ触れるか?触れねぇよな?」
「申し訳ございません。もう俺のライフはゼロです。」
「向こうの方がゼロだわ。いやマイナスか。」
「くそぅ、何も言えねぇっ……!」
新の冷たい目。
いつもなら空夜が解決策を言ってくれたりするが、その天使様はいない。
今日はとにかく、責められることを覚悟の上で相談に来たのだ。
「で?そんだけやらかしといて、何を相談したいわけ?謝罪する以外に回答あるか?」
「あるんだよこれがぁぁぁ!謝罪は大前提として聞いて欲しいんだけど。」
「あたりめぇだわバカ。」
「ゆうくんに、今度こそ軽蔑されたと思ったわけ。突き放されて、ハッとして、今回は終わったなって。」
「おー。お前の脳みそちんこだもんな。」
「違うけど?!」
「いいから続けろよ。」
「なんか不服……まあいいや、でね!パって顔みたら、めっちゃ可愛い顔してたの。」
「……ドMか?軽蔑されて喜んでたのか?お前は救いようのない変態だったんだな……」
「違うから!!そんな顔すんな。」
「可愛いなんて、お前のフィルターのせいじゃねぇのかよ。」
「いやいやいや!好きな子の照れ顔は?」
「まあ、可愛いな。」
「それよ?!顔真っ赤にしてさぁ……」
「それは怒りに震えてんじゃねぇの?」
「違うの!!!俺はゆうくんをずっと見てきてるからわかる!怒ってるんじゃなかった!」
「それはそれでストーカーじみてて怖ぇけど……つまり、反応が脈アリなんじゃねぇかって勘違いしたわけな。」
「うっ……勘違い、かなぁ?」
まさかあんな反応をされるとは思っておらず、陸玖としてはもしかしてもしかすると脈があるのではと思ったのだが。
「……まあ、真面目に考えたら、脈ナシとは言えねぇよな。そもそも好きでもねぇやつに好き勝手させるほど気弱なタイプでもなさそうだし、陸玖のその無礼なセクハラを許してる時点で脈ナシ!とは言いきれねぇな。」
ぱぁっと顔を明るくすると、調子乗んなとデコピンされた。
「痛い!」
「硬派なタイプなら、キスっていう行為そのものに照れた可能性もあるけど……まあ、それも脈ナシとは言いきれねぇな。」
陸玖の嘆きは無視して、新はそう続けた。
「ただし、脈アリだとも言いきれねぇよ?」
「それはわかってるよ。」
「つーかそこまでやらかしといて、お前の気持ちバレてねぇと思ってんの?アホすぎんか?」
「ゆうくんは超鈍感だよ?」
「さすがにわかんだろ?」
「付き合ってるつもりの俺に対してセフレだと思ってたって言いかねない子だよ?」
「……なるほど?」
今の陸玖の行為だって、確かに気持ちが昂って止められないものではあるが、それはだれでもいいわけでもなくて悠平だからなることだ。
悠平が目の前にいるとそうなってしまう。
だが、悠平の方は誰でもいいと思っているかもしれないし、性的欲求だけが先走っていると思われているかもしれない。
むしろその可能性の方が高い。
「じゃあさっさと告白しちまえよ。もう手遅れだろ。」
「もし振られたら?!」
「自業自得。」
「くっ……反論できないのが辛い……」
「つーかよく甲子園の予選の後にそんなことできるな……緊張から解放されて逆に頭おかしくなってんのか?」
「なんか普通にディスるのやめてくんない?」
「おかしいのは事実だよな?」
「恋愛感情が暴走してるって言って。」
「頭イカれてるわ。」
「でもでもほんとに好きなの!!振られたくないし嫌われたくない。」
「今嫌われててもおかしくねぇけどな。」
新の言葉が心にサクサク刺さる。
「まあもう、そこまでやっといてごめんだけじゃ説明つかんだろ。当たって砕けてこいよ。」
「うわぁぁぁ振られる前提で話すなよぉぉぉ!」
「……空夜っていつもお前のこんなの相手にしてんの?偉すぎん?」
項垂れる陸玖に対して、新は辛辣なままだ。
「空夜には下ネタ話さないし。」
「……うわ、兄弟愛の方も拗らせてんのかよ。お前ほんとにやべぇやつだな。なんで?恋さんから何を引き継いだの?」
「母さんが持ってない部分を持ってる。」
キリッ、とキメ顔をすると新の無表情が向けられた。
「誰から来てんのこの変態は。」
それは琉の根本的な独占欲と変態さなのだが、新も陸玖も、そこまで知ることはなかった。
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