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新たな問題
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〔 雪 side 〕
僕の家出事件から一週間が経った 。
雅さんとは相変わらずで 、 関係も良好 。
不安になることもなく 、 ラブラブな日々を送っている 。
今日もいつも通り雅さんは会社に行き 、 僕は家事をする 。 前よりも寂しさが募ったけど 、 雅さんはいつも以上に僕を甘やかしてくれるから平気だった 。
寂しいからっていつまでもメソメソしてると 、 それこそ雅さんに愛想を尽かされてしまうかもしれない 。
それに 、 休み明けから大きな仕事が入って忙しそうだからあまり心配を掛けるのも嫌 。
日付が変わる前に帰ってくるのに 、 恋人の愚痴とか寂しいなんて聞きたくないと思うし 。
「 今日の夜ご飯 、 何にしようかな 。 」
冷蔵庫の中身を確認しながら 、 夜ご飯のおかずを考える 。 昨日は煮物だったし 、 焼き物の方がいいかな 。
朝ごはんの残り物をお昼ご飯にして 、 チキンのソテーをメインにしようと決めた 。
ニンニクと大きなチキンが余ってるし 、 今日は金曜日だからお酒も呑めるし 。
おやつの時間までソファの上でダラダラして 、 ついでにカーペットを掃除 。
夕食の準備に取り掛かろうとした時 、 携帯に通知が来た 。
『 今日の夕飯は多めに作ってくれ 』
どうしたんだろう 。
お弁当はいつもの量を持たせたのに 、 まだお腹が空いてるのかな 。
『 いっぱい食べたいんですか? 』
『 家に後輩が行くから 、 飯だけ頼む 』
『 分かりました 。 お酒はどうしますか? 』
『 帰りにスーパー寄って帰る 』
なるほど 。
雅さんが家に誰かを上げるなんて初めてだ 。 しかも会社の人だし 、 僕まで緊張しちゃうなぁ 。
よし 、 今日は豪華な食事を作っちゃおう 。
ガチャっと扉が開く音がする 。
時計を見ると 、 定時終わり 。 今日は少し早めの帰りみたいだし 、 すぐ作り始めておいてよかった 。
「 おかえりなさい 、 雅さん 。 今日もお疲れ様です 。 」
「 ただいま 、 雪 。 急にごめんな 、 大変だっただろ? 」
「 そうでもないです 、 ちょっと張り切っちゃいましたけど 。 」
「 そうか 、 よかった 。 背高いのが松田 、 ちっこいのが三浦 、 それと山崎 。 」
紹介された三人は順番に頭を下げた 。
松田さんはすごく背が高くて 、 無愛想な感じ 。 でもお菓子作りが好きみたいで 、 今日のためにマフィンを作ってくれた 。
三浦さんは小動物みたいな可愛さがあって 、 僕よりも背は低い 。 だけど活発で 、 誰よりも笑顔で明るいムードメーカーみたいな人 。
山崎さんは唯一の女性で 、 フワフワのいかにもな女の子って感じ 。 上品でいい匂いがするし 、 家の中に入る時に雅さんの隣に立っていたのがすごく絵になっていた 。
スリッパを履いてもらって 、 リビングの方へと通した 。 張り切りすぎて作りすぎた料理をテーブルへと持っていき 、 雅さんが買ってきてくれたお酒をグラスへと入れる 。
松田さんは不器用ながらにも僕の隣に立って一緒に準備をしてくれたし 、 三浦さんは雅さんの話をしてくれた 。
山崎さんは家の中をキョロキョロ見回して 、 スウェットに着替えた雅さんと楽しそうに談笑している 。 楽しそうなその姿に 、 少しモヤッとした 。
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