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学校一の陰キャが学校一の不良に「諸事情あって」ベタ惚れされた話
第5話 帰路
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帰り道、軽い足取りで家路を歩く。
卵の安売りは割と戦争だったけど、なんとか制限個数の2つを手に入れることができた。
他にも家での日用品などを買い込んだせいで辺りにはもう夕陽がさしている。
結構遅くなったな。
いつも登下校で見慣れた景色も、少し時間が違うだけで雰囲気も全然違うように感じる。
特にこの辺り────少し寂れた商店街は、昼は良いとして夕方から夜にかけて極端に人通りが少ない。
店もこの時間はほとんど閉まっていて、路地裏には光も差し込まず薄暗い。
普段使われているのか怪しい倉庫みたいな建物もそこらに点在していて、言ってしまえば何かの犯罪に利用されていそうでちょっと怖い。
と、思ったのも束の間。
────ガチャン!
その怪しい倉庫みたいな建物を今まさに通り過ぎようとしたその時、中から何か音がしたのだ。突然のことにビクッと肩が震える。
俺が気づかなかっただけで人が使っていたのだろうか?それは申し訳ない……。
自然と足を早め、その場から離れようとする。
けど
「────ゃめ、ろ!」
というかすかな声で、足を止めた。
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