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学校一の陰キャが学校一の不良に「諸事情あって」ベタ惚れされた話
第61話 切れかけの理性※
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「ご、ごめん……!わざとじゃないから……!!」
「分か……ってる、けど」
踏ん張ること夢中で全く気づかなかった。気づいてしまうともうその感触を意識してしまって、心臓が飛び出そうなくらい跳ねる。
足を避けようにも、今バランスを崩せばそれこそとんでもないことになってしまいそうだ。
でもこのままだといろいろやばい。電車が軽く揺れる度に刺激してしまっているらしく、天宮がそれに呼応するよう時折肩を揺らしている。
「優、ちゃん……?」
かける言葉が見つからない。天宮は今までにないくらい赤い顔をしている。そりゃこんなことされてるんだから当然だ。
なんとかしたいけど、今は耐えるしかない。
──────そこで、また大きく電車が揺れた。今度はバランスを崩すことはなかったものの、当然それに合わせて俺も揺れるわけで。
「は、るく……んぁっ」
「……!!」
より一層激しくソコを刺激しまったらしく、天宮から甘い声が漏れた。
耳に届いた瞬間脳髄まで染みるようなその声を聞いた瞬間、頭が真っ白になる。
そして俺は……。
「んんっ!」
飛びかけた自我を最早根性だけで引き戻し、天宮の口を手で塞いだ。
「ご、ごめん……他の人に聞かれたらやばいし……」
他の人、というか俺がやばい。これ以上聞けばどうなるか想像もつかない。
ただ、そうなってはいけないという得体の知れない危機感だけが頭を支配していた。
「ん、んん……」
天宮はコクコクと頷きながら、未だ襲いくる刺激に耐えているようだった。時折手に伝わる吐息で、こちらも鼓動が加速する。
天宮が俺に手を塞がれ、泣きそうな顔で快感に耐えている。その姿を見るだけで、心の奥底から何かが湧き上がってきて────
もっとやれ、と囁くのだ。
「────」
「次は────駅、────駅」
「!」
気づけば隣の駅へ着いていたようで、車掌のアナウンスで我に返った。
まだ自分たちの駅ではないけど、ここで何人かは降りるだろう。そうすれば幾分か楽になるはずだ。
「……ほんと、ごめん」
電車が止まる頃、ようやく俺は手を離した。
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