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学校一の陰キャが学校一の不良に「諸事情あって」ベタ惚れされた話
第64話 素直な感情※
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キスをされた。
あの時と同じように。
けどあの時と違うのは、ある程度予想ができる行動だったということだ。
俺は近づいてくる天宮を、拒否することなんてできなかった。むしろ目を閉じて……
受け入れて、しまった。
「ん……っ」
甘い香りが漂う。あの時は一瞬だったから分からなかったけど、今度は唇に柔らかい感触をしっかりと感じる。
俺は……天宮のこと、好きなのだろうか。
分からない。こんな風に流されたくはないけど、ただ今は、この感触に溺れていたいと思った。
簡単な奴だ。
惚れ薬で惚れられなければ、一生関わりあいになんてならなかったはずなのに。
そして……最低な奴だ。
天宮の想いが偽物だと分かっていた、それを弄ぶようなことして。青木に怒られてしまう。
でも、止められない。脳がぼんやりと、ふわふわした感覚に包まれていく。
「っ!!」
合図するように舌で唇をつつくと、天宮の肩がびくっと震えた。積極的な割には、そこまで予想はしていなかったらしい。
「……ん」
おずおずと、口が開かれ招き入れられる。
勿論俺は経験なんてないからうまいかなんて分からない。ただ欲望のままに、口内を蹂躙する。
「ん……」
「んん……ふぁ」
歯列をなぞると、ぞくぞくした感覚が全身を襲う。どちらのかも分からない唾液が口の端を伝った。
「は……んんっはるく……」
そっと口を離し目を開けると、ぐずぐずになった天宮の顔が目の前にあった。それだけで、下半身が痛くなってくるのが分かる。
もう、この欲望に全身を委ねてしまおうか?そうすれば、もう戻れなくなってしまうのは分かってる。
でも、この感覚は素直に気持ちがいい。
「優ちゃ……」
「うわあああああああああああああああああああ!!」
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