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蓮との生活
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真司が店に着いたのは、もうお昼となっていた。
「すみません。遅くなって…」
「いいよ。災難だったね…って、佐々木くん、髪切った?」
「……あのー。ちょっと伸びすぎてたので…美容院のオーナーにお任せしたら、こんな事に…」
やっぱり仕事には、この髪型はダメかな…
もし、ダメなら今日にでも切りに行こう…
「いやー。私はいいと思うよ」
「佐々木、似合ってる」
上司にも野宮にも褒められ、真司は胸を撫で下ろす。
なぜなら、真司は蓮が褒めてくれたこの髪型を変えるのは残念だったからだ。
しばらくしてお客との内見を終わらせ帰ってきた松野が、真司を見て一瞬固まった。
「先輩…髪切ったんですか?」
俺が髪を切るのが、みんなそんなに意外なのか⁉︎
店のみんなから質問され、今日何度めかの説明をする。
「その美容院のオーナーさんに感謝ですね」
「その言い方って…」
松野に皮肉を言われたかと、さすがの真司もムッとして言い返そうとした時、
「先輩その髪型の方が、絶対似合ってますって‼︎」
「へ?」
実は松野が真司の事を褒めていた事に気がつき、真司は気が抜けた。
「俺は好きです」
「‼︎」
真司は松野の発言に驚き、目を見開く。
「……あ、髪型です。髪型…」
松野が照れると、真司もつられて照れる。
「お前の言い方紛らわしい…驚いたじゃないか…
イケメンの言い間違いは心臓に悪いんだぞ」
「……それは、先輩が悪い…」
「…ん?…」
「なんでもないです‼︎」
プイっと顔を横に向けた。
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