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第1章ー07 一緒に歩きたい
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結局、初日なのに庁舎を出たのは19時を回っていた。
初日から残業なんて。
しかも、午後はずっと会議だった。
アニバーサリーの企画の案についての討議だ。
さすが各部署で選ばれた職員の集まり。
様々なアイディアが出され、それらを集約するには、また時間が必要なほどだ。
「随分、アイデアが出ましたね」
田口の言葉に保住は、眠そうに目を擦った。
昨晩。
ほぼ寝かせてあげなかったから仕方がない。
「眠そうです」
「……そのようだ」
「明日も仕事です」
「そうだな……」
目を擦り擦りしている彼は、子供みたいだ。
田口は、苦笑しながらふらふらの保住を支えて駐車場に歩いて行った。
初日でこんなに疲労するなんて。
先が思いやられるということか。
しかし、保住と一緒に歩むと決めたのだ。
自分もしっかりしなければ。
彼を支えていくと決めているのだから。
星空が綺麗な夜空を眺めながら田口は、心にそう言い聞かせながら歩いていた。
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