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兄弟店、そして家出
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「ごめんねー、お待たせ。」
入ってきたのは身長の高い、すらっとした男性でした。
「あ、よろしくお願いします。」
「汚いでしょ?笑」
「あ、いえ…。」
「いいのいいの笑ごめんね笑
いまオーナーが兄弟店の方に行ってて、しばらく帰ってこないから、マネージャー陣が片付けないんだよ。僕も含めてね笑」
そんな会話から始まり、面接が始まりました。
「んでー?いまいくつ?」
「19です」
「19歳ねー。身長体重は?」
「175cmで64kgです。」
「64kgかー…。ちょっとお腹見せて?」
「え、お腹ですか?」
「そ、お腹。ほら、立って!スタンダップ!笑」
「は、はい。」ぺらっ
「おー…ダイエットだな笑」
「え、ダメですか?」
「まぁ、腹筋見えるくらいにはしないとうちでは厳しいね。うちのお客さんは体専って人が多いから」
「そう…ですか…。」
「どこに住んでるの?」
「H県です。でも、寮があるって書いてたので、寮に入りたいなと思ってます。家出、したいので。」
「おー…訳あり?笑 まぁ、訳ありじゃ無いとなかなかこないか笑 …なら、東京とか行ってみない?」
「東京、ですか?」
「そう。東京に兄弟店があって、オーナーが今そこに居るんだー。東京なら正直、身体出来切ってなくてもそこそこは売れると思うから。顔はそれなりに整ってると思うし。」
人間関係を全て捨てるということと、早く稼ぐという目標を達成する為に、東京行きは拒む理由は有りませんでした。
出発は月曜日。夜行バスでとの事で、日曜日の夜にリュックに日用品と着替えを3着ほど入れて準備をしました。
月曜日に最後の出勤を終えて、家族が帰ってくる前にリュックを持って駅まで走りました。
(ごめんね、みんな)
少し心が痛み揺れましたが、振り返らず電車に乗り込みました…。
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