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「…おーい、」
ふわふわとする意識の中で聞こえてきた声。
「…ここ、は…」
「保護施設だよ。颯月くん、だよね?」
「っ!」
見慣れない景色に現れた、見慣れない人物に、眠気も忘れてガバリと起き上がった。
「っっ、」
「大丈夫っ?」
頭から血がサーっと引く感覚に目を瞑ると、見慣れない彼は、分かりやすく慌てる。
「…大丈夫、です。それより君…」
「あっ、僕は守咲歩夢(モリサキアユム)です。颯月くんと同室だよ、よろしくね!僕のことは歩夢って呼んで?」
話すたびにふわふわと柔らかそうな髪が揺れ、大きな丸い瞳はまるで女の子のような印象を与える。
同室、というだけでなく、彼はどう見ても…
「Ω…」
「うん。ここの階で暮らす人はみんなそうだよ?」
…そうだ。俺も、Ωなんだ。
「昨日は疲れてたみたいで半日ぐっすりだったよ」
「嘘っ、今何時ですかっ?」
「朝の7時。日曜だから学校はないけど、朝ご飯の時間なの。食べれそう?」
「すみません…何か色々考え事してたら…朝食は食べれます。」
本当に半日寝てしまった…。
だからなのか、未だに自分の置かれた状況を完全に理解して受け入れることは出来ないけど、昨日の疲れは幾分かマシになっている。
そんな俺に、歩夢は優しく微笑む。
「急にこんな所に連れてこられたんだもん、仕方ないよ。ほら、取り敢えず今は食堂行こっ」
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