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中学生の頃、第二の性についての授業があった。
第二の性は本来、大人になってから影響を受けることが多く、小学生までは多少は出来の良し悪しに差があるけれど、生活に大きく影響するような差は生まれない。
だから、中学で一斉に第二の性への知識を身に付けて、Ωは早い人で中学生から訪れる発情期に備えるのだ。
だけど、βだと思い込んでいた当時の俺は、
Ωの事なんて真面目に勉強したことはない。
一般家庭の、ただのβにとって、Ωの知識なんて役に立たないと思っていたから。
「…あの時、ちゃんと勉強しておけば良かった」
こんな後悔するなんて思いもよらなかった。
「…つまり、僕達Ωは番いを見つけることが、この施設に来た目的」
朝食を食べ終え、部屋に戻ってきてすぐに始まった歩夢のΩ講座。
「そん中でも、最も強力なのが運命の番いだ。体が触れるとΩは強制的に発情を起こし、αはΩから発せられるフェロモンで立ってるのがやっとになる。」
「へぇ…って、何で伶までここに居るんだよ」
「颯月が気に入ったからに決まってるだろ。第一、この年まで本当の第二の性を知らない奴がいるなんてな」
…この人は本当にΩなのか?
俺の知るΩといえば、ホルモンの関係もあって男性は中性的な風貌。
内面もまた、地位の低さから来る劣等感によって、内気もしくは愛嬌を振りまくことで社会に溶け込もうとする者も多い。
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