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「ほら、君達もおいで」
狭くない部屋が静まり返るような、凜とした声。
その声に、委縮はしたものの、次々と部屋の中へ足を踏み入れるΩ。
数人のαが、その様子をじっと見つめている。
…全員高校生くらいだろうか。
似ている訳ではないけれど、αは皆、くっきりとした端正な顔立ちだ。
「君、初めて見る顔だね。名前は?」
「…谷野颯月です。」
その中で、眼鏡をかけた長身の男と目が合った。
「颯月か。君から甘い匂いがするけど、もしかして発情が近いのかな?」
「…分かりません。」
「へぇ…。ここ座って」
まるで、見定めるような、
足先から舐め回すような視線。
甘ったるい、馴染みのない匂いが鼻を掠める。
部屋を見回すと、紅潮した顔でαを見つめるΩが目に留まる。
これが、αとΩ…。
胸がざわついて、嫌な汗が背中を伝う。
「…すみません、ちょっと俺トイレ行ってきます」
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