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「番いの件についてなんだが…」
入れ替わるように、風呂へ向かった一ノ瀬さんは、そう言いながら
水気を含んだ髪をガシガシと拭いて、椅子に掛けたシャツに手を伸ばす。
「少し保留にしてもらえないか?」
恐れていた言葉を付け加えて。
…分かってた。
俺と一ノ瀬さんでは家柄に大きな差があるし、
少なくなったとはいえ、俺より優秀な家のΩなんて山ほどいる…はず。
分かっていたはずなのに、
その後の人生を想像して頭が痛くなってきた。
「もちろん、君達の事は理解している。今後も定期的にここには来るつもりだから、会うことも出来る。…すまない。」
黙る俺を、否定の意と受け取ったらしい。
困ったように眉を下げる彼に、無意識に首を縦に振っていた。
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