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シの色9※ちょっとエロいかもしれません
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「…」
それは約束ができないので、シは頷かなかった。
シが頷かないのを男も分かっているようだった。
「…ちょっと、なめてもええ?」
まだ、真新しい傷跡をじっと見つめていた男が、視線をあげる。
「…うん」
こくりとシは、頷いた。
薄い色の唇から、色鮮やかな長い舌が伸びて腕の皮膚に触れる。
「んっ…」
自分の身体とは違う少し温度の柔らな舌が皮膚に触れると、
シがぴくっと肩を振るわせた。
「痛い?」
まるで、
サファイアのような美しい色の瞳が恐る恐る上目遣いで尋ねてくる。
瞳が逸れる度に縁取る長い睫毛が、艶やかに臥せられる。
「…痛くない」
シが、首を横に振った。
男の舌が、形の良い歯形がついた腕を優しく舐める。
シが抵抗するように、腕を引っ張る。
皮膚が裂け、血管が破れ、肉が断たれ、筋肉組織さえ傷つき、
瘡蓋が出来るほど強く噛んだ腕の歯形を舌でなぞる。
まだ、完璧には乾いていない赤黒い血塊を舌でなぞると、
舌に微かな鉄の味を感じる。
「そう」
男の身体中をまるで生きているみたいに熱が上がる。
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