アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
62
-
帰宅できることが決定した翌日の昼頃、ホテルの前に1台の大型バスが止まった
車内には既に数人の社員が乗っている
それを運転してきたのはなんと泰介さんだ
「お疲れ様です」
「迎え、ありがとうございます」
「これから神戸を経由して東京に戻ります
今日の夜には帰宅できると思います
直接ご自宅にお送りするのでここに住所を書いて渡していただけますか?」
「分かりました
ほら佐藤も」
「はい…!」
バスの中でみんなそれぞれに仕事をしている
さすがにリモート会議はできないが書類作成はかなり進んだ
佐藤君は録画していたリモート会議で議事録作成の練習中
ほとんどパーキングエリアにも寄らず、予想よりも早く東京に着いた
みんな住んでいる場所がバラバラだったのでそこから時間はかかったが無事に送り届けられた
そして俺が最後の一人
何となく家の住所を書いたが、バスが着いたのは連の実家
「社長から伝言です
『家族全員で夜ご飯を食べよう』だそうですよ」
「そっか、ありがとうございます
泰介さんは?家族でしょ?」
「え?僕は…」
「このバスって借りてるんですか?
必要なら迎えに行きますよ」
「あぁ、いや、これは元々社長の持ち物なのでこの家に置いてあるんです」
「じゃあ一緒に帰りましょう」
「いいんですかね?」
「さぁ?
ダメって言うような人達では無いと思います
それにあなたは蓮のお兄さんでしょ」
家の中に入ると蓮が飛びついてきた
「浩太!!」
「ただいま、蓮」
「浩太…浩太……」
「うん、ここにいる」
家族がいるのも気にせずに俺から離れようとしない蓮
抱き上げてダイニングに入るとごちそうが準備されていた
「ほら、せっかく準備してもらったんだし食べよう?」
「やだ
ぎゅってしてたい」
いつもはこんな事絶対に言わない
相当今回のことが堪えたんだな
何とか隣に座らせて食べ始めたものの、蓮は俺の手を離そうとしない
さっきから何も食べようとしない蓮にあーんしてやりながら食事を進めた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
74 / 89