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昼ご飯にしようといったものの普通の店で食べられるとは思わなかった
こういうとき、頼るのはやっぱり泰介さんだ
簡単に状況を説明すると「よくわからないけどお昼買ったら最上階まで来てください」と言ってくれた
蓮を連れてコンビニで2人分の昼ご飯を買った後エレベーターに乗った
運悪くさっきランチに誘ってきた女が一緒に乗ってくる
蓮のことをチラチラ見ながら俺を飯に誘う
俺に振られたら蓮のこと誘うんだろうな
器用なもんだ
ポーン
「着きましたよ
せっかく誘ってもらったけど俺、恋人いるから」
「えっ」
無理やりエレベーターから押し出して閉ボタンを押した
「こーた、いまのひと」
「気にしなくていいよ」
おでこにキスを落とすとくすぐったそうに笑う
うん、かわいい
2回目のチャイムが鳴って最上階を知らせる
エレベーターの前には泰介さんが立っていた
「たいくん…」
「蓮、家で留守番じゃなかったの?」
「おるすばんいや…」
「ご飯食べてないんだよね?
おいで」
「うん」
知っている人の顔が見れて安心したのか俺のスーツの裾を握っていた手が離れた
その様子に安心したとともに寂しいとも思ってしまった
案内されたのはビジネスホテルのような部屋で机と椅子とベッドが置いてある
「ここ、自由に使ってください
秘書が使う仮眠室なんです」
「ありがとうございます」
「午後、大丈夫そうですか?」
「上司に相談してみます
無理そうだったらまた考えるって感じで…」
「じゃあ、昼休みが終わるころにまた来ます」
とりあえず先に飯だ
色々聞くのは後ででもいい
それに今日の午後は事務作業だけの予定だから、帰って仕事をするという選択肢もある
「蓮、にんじん嫌いなの?」
「これ?」
「うん」
「きらい」
「ピーマンも残してる」
「にがい、やだの」
「ナポリタンがいいって言ったの蓮でしょ…」
「ういんなー、おいしいよ?」
「そう?人参とピーマン、半分は食べるんだよ」
なんか、ほんと子供の世話してるみたい
好き嫌いも子供の時と同じなのかもな
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