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センター長からの提案
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「失礼します」
「やぁ、安達君、久しぶりだね」
「ご無沙汰しています、センター長」
「どうだい、調子は?」
センター長が俺の腹に触れる。
「いつもこんなに張っているのかね?」
「えぇ、まぁ…」
「まぁ、いいでしょう」
センター長は何かを察したかのように
俺に背を向け
向かいの椅子に腰を降ろした。
「それで、早速なんだか、安達君、ここに来たという意味はちゃんと理解しているね?」
「…はい」
「そうか、ここでは君は研究員でもあるか、今は重要な被検体でもある。そして被検体には拒否権はない。それがどういう事か分かっているね?」
「はい、こいつと番になった時から、自分はいつか被検体になると覚悟は決めていましたから」
「分かった。では、まずこの書類にサインをしてくれ」
目の前に出された被検体同意書に
俺はサインをする。
「形式的なものだがね、これがないと政府がうるさくてね」
「分かってます」
「それでだ」
センター長が椅子に深く座り直し一息つく。
「君はたった今からセンター所有の被検体となったわけだが、ここの研究員でもある。私はね、研究員ならは、これから予定されている臨床内容について知る権利はあると考えている」
「待ってくだい!臨床内容は被検体には伝えてない規則となっているじゃないですか!」
事前にセンター長から伝えられていなかったのだろう。
樹が慌てて口を挟む。
「どうする?知れば今ここでサインをした事を後悔する事になるかもしれんぞ」
俺はふーっと息を吐くと
センター長の眼を真っ直ぐみた。
「教えてください」
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