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再びセンターカンファ (樹side)
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あの日、言葉を交わしたのを最後に、
凌の意識混濁の状態になった。
被検体となった凌にとって、
あの処置はただ、ただ辛いだけだった。
身体的な辛さだけでは無い。
精神的な辛さが凌を打ちのめしているのは
明白だった。
裸体どころか、拡張されていくさまを
何一つ隠すことなく晒せだし、
大勢の研究員の前で
ドライオーガズムしている姿を記録される。
鎮静を掛け、凌の心を保ってやることが
精一杯だった。
「廣瀬さん、被検体8センチを記録です」
「そうか」
拡張初日は5センチ程だった直腸直径も、
8センチまで進んだ。
拡張すればする程、前立腺を押し上げる為、
ここ最近の凌はドライオーガズムが止まらない。
電流で凌の筋肉を刺激するのとは違う痙攣を
繰り返す。
(8センチか、順調といったところか。この調子でいけば1ヶ月後には10センチ…いや、それ以上になればいつでも出産出来る…あと1ヶ月…、1ヶ月も凌のこんな姿をこいつらに記録されるのか………)
「廣瀬君」
「あ…、センター長……」
「どうだ?安達君は順調か?」
「はい、本日拡張8センチを記録、バイタルもそれぞれ安定しています」
「そうか、ならは明日のセンターカンファに向けて、安達君の鎮静は切ってくれ。安達君の正常な状態が知りたい」
「しかし…」
「廣瀬君、そんな事では次のフェーズからは担当を外れてもらう事になるよ?」
「待ってください、次のフェーズってなんですが、そんな話全く聞いていません!!」
「あぁ、私がひとりで考え抜いたからね。明日から次のフェーズに移行する。担当を外されたくなかったら、鎮静を切る。その研究員として無駄な感情は捨てろ。分かったな」
「…はい」
センター長が部屋を出ていくと、
俺はその場にへたり込む。
凌の鎮静を切れば、凌がどれだけ苦しむか。
しかし、
俺が担当から外れれば凌の心は誰が救うのか。
出産をあと1ヶ月後に控えた次のフェーズなんて、
きっと今よりも恐ろしい処置に決まってる。
(…お前がいい、だからお前に頼むんだよ)
凌との会話を思い出す。
「凌、すまない」
俺は鎮静電源を切った。
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