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さっきのハヤトの顔を思い出す。おそらく、彼の海堂への思いに強い独占欲が含まれていることはわかった。
そして、海堂の言葉から、2人の思いの大きさの違いが別れた原因とも、何と無く察した。
こんなこと、好きな人に向けていうのは、恥ずかしいんだけど。
「わかるよ」
そして、同時に、ハヤトくんに対してでさえ海堂はわからなかったのに、僕に対してこんな気持ちになることはないだろうという事実に胸が痛くなっても。
海堂に驚いた表情を向けられて、慌てて首をふる。
「僕は多分、相手に振り向いてもらえないことがなんとなくわかってるんだけどさ」
口が勝手に動く。
「見てるだけで、幸せだし、でも、見てるだけじゃ足りないとか思って頭ぐちゃぐちゃになるし」
海堂、僕はこんな感情に振り回されてもう何年も経つんだよ、と心のなかで呟く。
そして、最後の言葉は口から自然に零れた。
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