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思いもよらない落とし穴
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「蛍汰...俺のベッドは?」
「え?目の前だよ」
寝室に入った俺は、背後からついてきていた蛍汰に恐る恐る話しかける。
蛍汰の反応は至って普通だ。
目の前?
確かに目の前にはシングルベッドが一つある。
逆に、ベッドは一つしかない。
「これ、俺のじゃないだろ」
「優真のだよ」
そう言って蛍汰が指差すのは高そうなベージュ色のベッド。
俺がここに持ってきたはずの俺のベッドは、もっと安そうな近所の家具屋さんで買った青色のベッド..なはずだ。
「じゃあ、蛍汰のベッドは」
「え?それだよ?」
「.....」
さも当たり前のように、ベージュ色のベッドを指差す蛍汰。
「あれ、俺のじゃないの?」
「優真のだけど、俺のだよ」
「...ど、どういうこと」
「一緒に寝るに決まってるでしょ」
しれっと言ってみせる蛍汰。
一瞬、二人の間に沈黙が走った。
「....は!?はぁぁあ!?なに!なんで!どういうこと!?」
「え?」
「俺のベッドは!?一緒に寝るってどういうこと!?」
わたわたと慌てふためく俺に、蛍汰はキョトンと目を丸くする。
「俺のベッド、荷物で届いてないの!?」
「荷物?荷物はダンボールしかなかったけど」
「うそだろ..」
「それより、優真寝るんでしょ。はやくベッド行こ」
「い、いや、俺、床で寝る」
「身体痛くなるよ、ほらはやく」
嫌だ嫌だと抵抗する俺を物ともせず、蛍汰は当たり前のように俺を連れベッドへと向かった。
(うそだろ...?)
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