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何を言っても離れてくれなさそうな美琴さんを見て、仕方ないと、されるがままにしていると美琴さんを睨みつけていた蛍汰の目がこちらを向いた。
「優真、なんで抵抗しないの?」
「え、」
気のせいだろうか。
心なしか蛍汰の目がジト目になっている気がしないような気もしない...。
「優真?まさか、美琴にそんなことされて嬉しいなんて思ってないよね?」
「えっ、あ、いや..いやいやいや。何言ってんだよ!ははははっ...」
まるで浮気現場を目撃した妻のような蛍汰の口ぶりに何も悪くないはずの此方まで焦ってしまう。
そりゃあ確かに、美琴さんの俺への絡み方は何処からどう見ても蛍汰に対するイタズラ心で満ち満ちてるけど、何もそんな過敏に反応しなくても大丈夫だと思うんだけど..。
なんて思いながらも口にできない俺は、「はははは...」と曖昧な笑みを浮かべながら、ゆっくりと美琴さんと距離を置く。
しかし美琴さんは、すっかり俺を蛍汰のいじりポイントか何かだと認識しているようで..、
「優真ぁー、なんで離れてくねん。もっと仲良くしよや」
ニコニコと目を細めながら、せっかく置いた距離をじりじりと縮めてきた。
(美琴さん!あんた俺を殺す気か!)
楽しそうな笑顔を向けてくる美琴さんに心中で必死に叫ぶ。
当然のことながら、美琴さんはちっとも読み取ってくれない。
(この人馬鹿なのか..?)
そんな失礼なことを心の隅で思いながら、様子を伺うようにチラリと蛍汰を横目で見れば、彼のまわりが凍っている幻覚が見えた。
「ひっ..」
あまりの恐ろしさに、つい喉から変な声がでる。
このままだと美琴さんだけじゃなくこの俺まで本当に殺される!!
冗談じゃなく、命の危険を感じた俺は、すりすりとすり寄ってくる美琴さんの肩を掴んだ。
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