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平和な朝
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あれから、すっかりその気になってしまった蛍汰に喝を入れて俺はベッドから脱出した。
少し気をぬくと遅刻ギリギリになってしまうので、早めに学校の準備に取り掛かる。
蛍汰とのやりとりで流石に眠気も何処かに飛んでいってしまったし、余裕を持って登校出来るはずだ。
「優真、ご飯美味しいよ」
「ん、簡単なものだしな」
昨日は、蛍汰が訳の分からない「お仕置き」を実行してしまったが為に、夕飯を食いそびれてしまった俺。
蛍汰も料理が出来ない為、ちゃんとしたものを食べなかったらしい。
そのせいで朝からぐーぐーと空腹を訴えていたお腹のために朝食はがっつりと量のあるものを作った。
と言ってもすごく簡単なものなんだけど、空腹が最高の調味料とは正にこの事。
何の変哲もないただのご飯が美味しくて堪らない。
「ごちそうさまぁーっ、ふあー食った食った」
「洗い物は俺がするよ」
ガツガツと掻き込んだせいか、お腹がぷっくりと膨らんでいる。
もう動けないと床に倒れた俺を見て、蛍汰は食器を台所に持っていってくれた。
「あー、ありがとう」
ジャーっと勢いよく水の流れる音を聞きながら、俺はテレビに耳をやる。
昨日とは打って変わってなんて平和な朝なんだ。
無理やり情事に運ばれたのは頂けないけれど、地味に優しかったり紳士的なところがあるから妙に嫌いになれないのだ。
それにあの甘いルックスには、同じ男でも弱くなってしまうことがある。
「イケメンって得だよなぁ」
俺ももうちょっと男前に産まれてたら..。
なんてどうにもならないことに思いを馳せながら、登校時間までをダラダラと過ごしたのだった。
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