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翌日
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翌日、
騒がしい校門を抜けて、廊下を歩き、ガラガラと教室のドアを開ける。
教室の中はいつもと変わらず、クラスメートも騒がしい。
それでも俺はいつもと同じようにとは行かず...。
おはようと声をかけてくる皆に返しながら自分の席につく。
今朝は蛍汰と一緒に登校した。
別々に登校する理由も無かったから普通に2人で来たけど、漂う気まずさに終始話すこともなく学校までついてしまった。
昨日から変わらず気まずいまま。
本当にずっとこのままだったらどうしよう、なんて考えて再び気分が重くなる。
(...ていうか、なんで俺がこんなに気にしなきゃいけないんだよっ)
むすっと頬をふくらませ、机に顔を埋めていると、上から肩をたたかれる。
「おーい、今日も不機嫌か?」
ここ数日で随分と聞きなれた声に嫌々顔を上げる。
「巡、おはよ」
「おう。何、まだ悩んでんの?」
お決まりのように俺の前の席に腰をかけ、こちらを向いてたて肘をする巡。
「うーん...」
「なんか、昨日より酷くね?家でなんかあったの?」
「いや、別に...ないけど」
「絶対嘘だろー。なになに、もしかして結城さん関係とか?」
「え、」
巡はピンときたようにニヤニヤと笑みを浮かべた。
なんで変なところで妙に勘がいいんだこいつは。
「い、いやいや。違う違う」
こいつにバレたら絶対ややこしいことになる。
そう思った俺は必死に否定する。
それでもやっぱり巡は納得しきれないようで、妙に食い下がってくる。
そんな巡を追い返す様に席にかえして、俺は再び顔を伏せた。
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